胸腔
胸腔
【英】:Cavitas thoracis,Thoracic cavity
胸郭に包まれた円錐形の内腔が全体が胸腔である。胸腔と腹腔をしきるのは横隔膜である。胸腔内には左右の胸膜腔と縦隔が入る。胸膜腔は人つながりの壁側胸膜と臓側胸膜によって囲まれた腔である。壁側胸膜は胸壁の内部をおおい、臓側胸膜は肺を包む。縦隔内には心膜腔があり、これは心臓を包んでいる。胸腔と胸膜腔を混同しないように注意しよう。胸腔というのは、胸郭に囲まれる空間である。その下口は横隔膜によって遮らえているが、上口は開放性で頚部に開いている。胸膜腔とは、壁側胸膜とその続きである肺胸膜によって囲まれる閉じた空間であって、その内部に存在するのは少量の液(漿液serous fluid)だけである。肺は胸腔の中にあるけれども、胸膜腔の外にある。胸腔の中には心臓によって囲まれる心膜腔という閉じた袋もあり、これらに介在して胸部内臓や大血管などが胸腔内に詰まっているわけである。
胸腔
胸腔(きょうくう・きょうこう、英: thoracic cavity, chest cavity)は、胸壁肋骨・胸椎・胸骨・横隔膜によって囲まれた、人体(など、横隔膜をもつ脊椎動物の体)の空間。横隔膜により腹腔と区分される。胸腔上部の境界は正面は胸骨柄、側面は第一肋骨、背面は脊柱である。心臓・大動脈・食道などを含む縦隔で左右に分離されている。呼吸器外科では、縦隔を含まない狭義の、胸膜で覆われた中に肺が収容されている空間のことをさす[1]。
画像
脚注
- ^ “呼吸器外科診療Q&A Q)本やネットで調べると、心臓や食道も胸腔の中にあると書いてありますが、胸腔には、何もないのではないのですか?”. 独立行政法人国立病院機構 埼玉病院. 2022年8月4日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年3月30日閲覧。
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