TR63 形台車ブレーキ装置改造
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/18 07:03 UTC 版)
「国鉄ワキ5000形貨車」の記事における「TR63 形台車ブレーキ装置改造」の解説
TR63 形台車の基礎ブレーキ装置は鋳鉄製の制輪子で車輪の両側を制動する「両抱き式」が採用され、ブレーキ引棒の調整はネジ式であった。この機構は構成部品が多く、各部品連結部の摩擦増大によるブレーキ操作の機動性低下、運用中の振動が金属疲労を加増し部品の破壊を惹起するなどの欠点が顕在化した。 この欠点を解消するためブレーキ装置の改修が企図され、本形式で TR220 形台車、コキ5500形で TR211A 形台車が試用された。試用の結果、摩擦係数の高いレジン製制輪子・部品点数削減のための「片押し式」基礎ブレーキ装置の基本性能が実証され、以降の製作車両にはこれら新仕様の基礎ブレーキ装置を用いた TR216A 形台車が採用された。 従前より使用してきた TR63 系台車についても、この試用結果に基づき基礎ブレーキ装置の改造が実施された。同系台車を装備する全車を対象とし、従来の基礎ブレーキ装置を「片押し式・レジン制輪子対応」のものに更新する内容で、台車側枠は不要となる外側の制輪子装架部を切断している。改造後の台車形式は TR63F 形・TR63DF 形に変更された。
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