STS-125のレスキュー計画
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/11 21:12 UTC 版)
「STS-3xx」の記事における「STS-125のレスキュー計画」の解説
STS-400は、スペースシャトル・エンデバーを用いて行われる予定であったSTS-125のLONミッションである。STS-125はスペースシャトル・アトランティスが用いられ、最後のハッブル宇宙望遠鏡ミッションであった。 ハッブル宇宙望遠鏡がISSと比べてずっと低い軌道傾斜角にあったため、緊急時に乗組員がISSを退避場所として用いることができず、通常通りに乗組員を回収することができなかった。代わりにNASAは、ISS以前の時代に提案されていたものと似たシャトル間のレスキューミッションを計画した。STS-125の乗組員は約3週間分の消耗品しか持っていなかったため、このレスキューミッションは、要請からわずか3日で打ち上げられることになっており、最速でSTS-125の打上げの7日後には打上げ可能な状態にされた。 STS-125のシャトルがケネディ宇宙センター第39発射施設Aに設置されてから2週間後の2008年9月にレスキューミッションのシャトルも第39発射施設Bに設置され、2機のシャトルが同時に発射施設に並ぶ珍しい光景が見られた。しかし10月にSTS-125の延期が決まり、スペースシャトル組立棟に戻された。 STS-125は2009年2月以降に再設定され、レスキューミッションも機体がエンデバーからディスカバリーに変更され、番号もSTS-401になった。STS-125はさらに延期され、その前にディスカバリーでSTS-119のミッションが行われた。これにより、レスキューミッションには再びエンデバーが用いられることになり、番号もSTS-400に戻された。2009年1月、NASAは、2009年9月に第39発射施設Bからの打上げが予定されていたアレスI-Xのさらなる遅延を避けるために、両機を第39発射施設Aから打ち上げることを検討していると発表した。当初は、2008年10月のSTS-125の打上げ後に、コンステレーション計画のアレスI-Xのために第39発射施設Bを改修することを計画していた。2009年当時、NASAのミッション管理チームの複数のメンバーが、1つの発射施設で運用することは可能だが、両方の発射施設を用いることが決定だ、と語っていた。
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