RNA 中の翻訳領域
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/22 21:03 UTC 版)
翻訳段階においてmRNA の情報は一部分しか解読されない。各mRNA のタンパク質翻訳領域はコーディング領域と呼ばれ、1つのコーディング領域は1つのタンパク質を指定している。翻訳は開始コドンから始まり、終止コドンで終了する。コーディング領域の両端がmRNA の両端に届くことはなく、開始コドン上流に5' 非翻訳領域(five prime untranslated region:5' UTR)があり、終止コドン下流に3' 非翻訳領域(three prime untranslated region:3' UTR)が存在する。 真核生物におけるmRNA の殆どはモノシストロン性のmRNA(monocistronic mRNA)で1つのタンパク質を翻訳する一方で、原核生物のmRNAの多くはポリシストロン性のmRNA(polycistronic mRNA)で幾つかのタンパク質を翻訳する。 また、近年ではpoly (A) 鎖や5' 末端のキャップ構造を持ちながら、コーディング領域を持たずにノンコーディングRNAとしてはたらくRNAも確認されている。
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