Neuroferritinopathy
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/11/28 15:14 UTC 版)
「パーキンソン症候群」の記事における「Neuroferritinopathy」の解説
Neuroferritinopathyは常染色体優性遺伝の疾患で19番染色体長腕にあるferritin light chainの遺伝子、FTL1の変異でおこる疾患である。脳にフェリチンと鉄が沈着し神経細胞死が起きる。発症年齢は13歳から63歳である。臨床症状はジストニア、コレア、パーキンソン症候群、小脳失調が知られている。特に顔面領域、口唇、舌におきるジストニア著明である。進行すると皮質下認知症も出現する。神経病理では被殻、線条体のかなりの部分は組織が崩壊し、空洞化がみられる。この空洞化は淡蒼球にまでおよぶ。組織が残存している部分には免疫染色でフェリチンと鉄の沈着が認められる。検査所見では血清フェリチンレベルが低下し、脳MRIでは淡蒼球、黒質、赤核、小脳歯状核にT2低シグナルが現れ、被殻、尾状核にはT2高シグナルが現れる。T1WIではT2WIで低シグナルになった領域が高シグナルになる。T2低シグナルは鉄の沈着を反映し、T2高シグナルは組織の変性を反映する。ドパミントランスポーターのSPECTは正常である。
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