NSAID潰瘍を発症させる危険因子
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/05 04:16 UTC 版)
「NSAID潰瘍」の記事における「NSAID潰瘍を発症させる危険因子」の解説
Wolfeらの報告によると、消化性潰瘍発症の危険因子として 消化性潰瘍合併症の既往(OR 13.5) NSAIDsの複数使用(OR 9) 高用量のNSAID使用(OR 7) 抗凝固薬の併用(OR 6.4) 消化性潰瘍の既往(OR 6.1) 高齢者(65歳以上)(OR 5.6) H.pylori感染(OR3.5) ステロイド使用(OR 2.2) が挙げられるとしている。 また、LanzaらはNSAIDs起因性の消化管障害リスクファクターを、以下のように分類している。 高リスク: 出血や穿孔などの合併症を伴う潰瘍の既往(特に最近) 中等度リスクが3つ以上ある場合 中等度リスク(リスクファクター1〜2つ): 高齢(>65歳) 高用量NSAIDsによる治療 合併症を伴わない潰瘍の既往 低用量を含むアスピリンとステロイドまたは抗凝固薬の併用 低リスク: リスクファクターなし さらに、日本の報告としては、消化性潰瘍、出血性胃炎による吐血などで入院した患者175例を検討した結果、アスピリン以外のNSAIDs服用による上部消化管出血発現リスクは一般住民に対して6.1倍になるとしている。
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