LMS 5形蒸気機関車とは? わかりやすく解説

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LMS 5形蒸気機関車

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/14 14:31 UTC 版)

LMS 5形蒸気機関車
44949号機(1968年)
基本情報
運用者 ロンドン・ミッドランド・アンド・スコティッシュ鉄道
イギリス国鉄
設計者 ウィリアム・スタニア英語版
製造所 LMS クルー、ダービー、ホーウィック工場
バルカン・ファウンドリー
アームストロング・ホイットワース
製造年 1934年 - 1951年
製造数 842両
運用終了 1968年
主要諸元
軸配置 4-6-0(2C)
軌間 1,435 mm
機関車重量 73.2 t
動輪径 1,829 mm
シリンダ数 2気筒
シリンダ
(直径×行程)
470 mm × 711 mm
弁装置 ワルシャート式(一部除く)
ボイラー圧力 1.55 MPa
引張力 113 kN
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5形(Class 5)は、イギリスロンドン・ミッドランド・アンド・スコティッシュ鉄道(LMS)が導入した蒸気機関車の1形式である。ブラックファイブ(Black Five)の愛称がある。ウィリアム・スタニア英語版が設計した軸配置4-6-0(2C)の客貨両用機で、1934年からイギリス国鉄発足後の1951年までに842両が製造された[1]

概要

ウィリアム・スタニアの設計により1934年に登場した軸配置4-6-0の客貨両用機である。車両形式の5は、LMSが定める牽引力等級が第5級(強力なほど数字が大きい)であることに由来する[2]。製造はLMSのクルー、ダービー、ホーウィックの各工場とバルカン・ファウンドリーアームストロング・ホイットワースが担当した。

黒色に赤のラインを配した車体色で登場している。当初はスタニア設計の急行旅客用機ジュビリー級の赤色車体を指す「レッドスタニア」(Red Stanier)と対比して「ブラックスタニア」(Black Stanier)と呼ばれ[3]、後に「ブラックファイブ」の愛称が広まった。性能の良さと信頼性の高さから、イギリス国内の幅広い線区で使用された[1]

イギリス国鉄では5MT形(Mixed Traffic、客貨両用)となり、イギリスの蒸気機関車時代最末期の1968年まで運用された。18両が保存されている[3]

汽車のえほん』とその映像化作品『きかんしゃトーマス』では、ヘンリーの事故復旧改造後の姿のモデルとなった[4]

脚注

  1. ^ a b 高畠潔『イギリスの鉄道のはなし』155頁。
  2. ^ 高畠潔『イギリスの鉄道のはなし』156頁。
  3. ^ a b LMS ‘Black 5’ No. 44806 North Yorkshire Moors Railway、2018年8月26日閲覧
  4. ^ 秋山岳志『機関車トーマスと英国鉄道遺産』集英社新書、2010年。93頁。

参考文献

  • 高畠潔『イギリスの鉄道のはなし』成山堂書店、2004年。154 - 156頁。



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