高次ラウエ帯反射
入射線の方向に垂直な逆格子面をラウエ帯という。原点(入射点である逆格子点)を含むラウエ帯をゼロ次ラウエ帯(ZOLZ)と呼び、入射線の向きと反対方向に原点から数えてn番目のラウエ帯をn次ラウエ帯と呼ぶ。n = 0以外のラウエ帯を総称して高次ラウエ帯という。高次ラウエ帯(HOLZ)反射はCBED図形内の中心から離れた位置にリング状に細い線として現れる。ゼロ次ラウエ帯(ZOLZ)反射は結晶の二次元的情報しか反映しないのに対し、HOLZ反射は結晶の三次元的情報を反映する。HOLZ反射は大きな回折ベクトルを持ち、その現れる位置は格子定数のわずかの違いに敏感なので、結晶構造解析や格子歪みの高精度の解析に利用される。
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