ギブズ-ヘルムホルツの式とは? わかりやすく解説

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ギブズ-ヘルムホルツの式

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/06/28 05:15 UTC 版)

ギブズ-ヘルムホルツの式(ギブズ-ヘルムホルツのしき、Gibbs-Helmholtz equation)とは、熱力学における関係式。内部エネルギーまたはエンタルピーと、自由エネルギーの間の関係式である。1876年にウィラード・ギブズが理論的に導出し、1882年にヘルマン・フォン・ヘルムホルツが実験的に証明した[1]ヴァルター・ネルンストは1906年、この式を手掛かりに熱力学第三法則を発見した。


出典

  1. ^ 「ギッブズ-ヘルムホルツの式」『化学大辞典』共立出版.
  2. ^ ムーア物理化学』 p. 103.
  3. ^ a b 「ギブズ-ヘルムホルツの式」『岩波理化学辞典』第5版 CD-ROM版, 岩波書店.
  4. ^ ルイス・ランドル熱力学』 p. 169.
  5. ^ 堀内 (1981), pp. 118–122.
  6. ^ 中村 (1995), p. 114.
  7. ^ a b c d e f g h グリーンブック (2009) pp. 69-74.
  8. ^ ムーア物理化学』 p. 235.
  9. ^ 玉虫 (1983), p. 22.
  10. ^ a b ムーア物理化学』 pp. 300-301.
  11. ^ a b 化学熱力学』pp. 89-90.
  12. ^ 堀内 (1981), pp. 288–289.
  13. ^ ボール物理化学』 p. 250.

注釈

  1. ^ この比を平衡定数と呼ぶ。
  2. ^ a b たとえばダニエル電池 Zn + Cu2+ → Zn2+ + Cu では、z = 2 である。
  3. ^ a b この項目では F をヘルムホルツエネルギーの記号に使っているので、ファラデー定数を太字の F で表す。
  4. ^ および .
  5. ^ 熱力学第三法則に従う純物質では、任意の圧力で S(0, p) = 0 が成り立ち、また 0 < T < T2 の温度範囲で H(T, p) が既知であれば、第三法則エントロピー S(T2, p) を計算できる。よって、熱力学第三法則に従う物質に限るならば、温度 T2、圧力 p におけるギブズエネルギー G を関数 H(T, p) から計算できる。
  6. ^ フガシティー係数 ϕi = fi/pi を使うと、 と表せる。これを KfΔrH° の間のファントホッフの式に代入して、フガシティー係数の項を右辺に移項し、個々の成分について成り立つギブズ-ヘルムホルツの式と反応エンタルピーの定義式を使うと導出できる。
  7. ^ 理想気体であれば Kpp に依らないが、実在気体の Kpp に依るので、d 記号ではなく 記号を用いた。
  8. ^ フガシティー係数 ϕi = fi/pi を使うと、 と表せる。
  9. ^ 理想溶液とはみなせない、実在する溶液のこと。





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