ESCRT-II
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/30 15:41 UTC 版)
ESCRT-II複合体は主に、多胞体の生合成とユビキチン化されたタンパク質のエンドソームへの輸送の際に機能する。ユビキチンタグの付いたタンパク質はESCRT-0からESCRT-Iへ、そしてその後ESCRT-IIへと受け渡される。ESCRT-IIは、積み荷を含む小胞をくびり切る複合体ESCRT-IIIと結合する。 ESCRT-IIは、2つのVps25サブユニット、1つのVps22サブユニット、そして1つのVps36サブユニットからなるヘテロ四量体である。Vps25のPPXYモチーフはVps22とVps26のwinged-helix(WH)モチーフと結合し、Vps22とVps36が基部、2つのVps25分子がアームとなるY字型の複合体を形成する。Vps25もWHモチーフを含んでおり、ESCRT-IIとESCRT-IIIの間の相互作用を担う。Vps36はGLUEドメインを含んでおり、ホスファチジルイノシトール-3-リン酸とESCRT-IのVps28に結合する。酵母のVps36では、GLUEドメイン内のループには2つのジンクフィンガードメインが存在している。これらのジンクフィンガードメインの一方はVps28のC末端ドメインを、もう一方はユビキチンを結合する。
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