複素解析空間
(Complex analytic space から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/08/17 05:35 UTC 版)
ナビゲーションに移動 検索に移動複素解析空間(ふくそかいせきくうかん、英: complex analytic space)とは、同型を除いて一意的な"解析空間の構造"と呼ばれる構造が定義されたハウスドルフ空間を言う。曖昧さがあったそれまでのリーマン面の概念を整理するためにアンリ・カルタンによって導入された[1]。
定義
X をハウスドルフ空間とし、X の開被覆を (Ui)i ∈ I とする。さらに、各 Ui 上の点に対し、複素平面 C の開集合 Ai (⊂ C) 上の点を対応させる位相同型な複素数値関数 zi : Ui → Ai が与えられているとする。次の連接条件を満たすとき、X に解析空間の構造が定義されると言う[2]。
(連接条件)
- i,j ∈ I, Ui ∩ Uj ≠ φ であるとき、C の開集合zj(Ui ∩ Uj) で正則かつ導関数が ≠ 0 であるような fij によって、Ui ∩ Uj 上 zi = fij(zj) が成り立つ[3]。
ここで、ハウスドルフ空間 X とその上で定義された同型な解析空間の構造の類との組を解析空間(analytic space)と呼ぶ[4]。
層を用いた定義
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