CG(X)とは? わかりやすく解説

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CG(X)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/05/07 07:53 UTC 版)

CG(X)
基本情報
艦種 ミサイル巡洋艦
計画数 19隻
前級 タイコンデロガ級
次級 (計画中止)
要目
排水量 20,000~25,000 t
機関方式 原子力推進または統合電気推進
兵装
その他 建造費:32億USドル(2017年)
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CG(X)アメリカ海軍が開発していた新型ミサイル巡洋艦タイコンデロガ級ミサイル巡洋艦の更新用として、2011年ごろより発注する計画であった[1]が、2010年度のQDRにおいて計画はキャンセルされた[2]。本計画の代替として、アーレイ・バーク級ミサイル駆逐艦の改良型が建造される予定である。

開発の経緯

当初は計画名「CG-21」の下で弾道ミサイル迎撃能力などを重視した艦として開発が開始されていたが、2001年11月にそれまで別計画で進行していた沿岸域での戦闘に対応した対地攻撃駆逐艦の開発計画である「DD-21」と沿海域戦闘艦の開発計画である「LCS」と「CG-21」が相互に技術と設計を共用することが決定され、これに伴ってCG-21の計画名も「CG(X)」に変更された。CG(X)はズムウォルト級ミサイル駆逐艦をベースとする艦となる予定であった。

計画されていたアメリカ海軍の次世代型戦闘艦群

アメリカ海軍ではタイコンデロガ級ミサイル巡洋艦の次世代艦としてCG(X)を、アーレイ・バーク級ミサイル駆逐艦の次世代艦としてDD(X)を、新たに生まれた沿岸域での戦闘能力強化の必要性に対処するためとして沿海域戦闘艦(LCS)をという風に、3種類の新たな戦闘艦群の開発計画を進めていた。

このうちDD(X)計画はズムウォルト級ミサイル駆逐艦として具体化することになるが、高額な建造費のため議会等から批判を招き、2隻しか建造されないことになってしまった。このためCG(X)の開発がうまく進んでアメリカ議会が同意すれば、CG(X)がズムウォルト級ミサイル駆逐艦の建造数を越えると考えられていた。しかしCG(X)も高額な建造費の問題から2010年度に開発中止となり、当面の間はアーレイバーク級ミサイル駆逐艦を追加建造することで老朽化したタイコンデロガ級ミサイル巡洋艦を代替することになった。

また2012年3月現在では、ズムウォルト級ミサイル駆逐艦は3隻のみが建造される予定であり、将来においてアーレイ・バーク級ミサイル駆逐艦を代替する計画がどのようになるかは流動的である。LCS計画のみがフリーダム級沿海域戦闘艦インディペンデンス級沿海域戦闘艦という形で実を結びつつある。

要求、または予定された機能

  • 艦隊での防空能力
  • 向上型ミサイル
    • 従来より大型・高速・長射程のミサイルによって、数百マイル離れた陸上からの経空脅威に対処する。
    • 沿岸域での各種作戦も実行できる。
  • 先進レーダーシステム
    • より見つけにくい長距離で低レーダー反射性の脅威を迎え撃つ。
    • 航空優勢を支えるだけでなく、大気圏外からの弾道ミサイルを探知・追跡・誘導を行なう。
  • ステルス性を備えた船体
    • 他の船からのレーダー探知を困難にする。
  • 完全電気化 - DD(X)と同じく船内では推進力も電気の力で得る統合電力システム(Integrated Power System, IPS)を搭載する。
    • 建造コストと維持コストの削減
    • 将来の艦載兵器への対応余力
    • 生残性の向上
    • 船内設計の自由度向上
    • より大きな力を得る
  • 技術の共用化
    • DD(X)と共に艦内自動化技術を新たに開発し、現在の人手の掛かる作業の省人化によって駆逐艦並みの人員で巡洋艦を扱えるようにして、保守に割く労力を戦闘能力の向上に振り向ける[3]

原子力プラント

原子力プラントを主機関として採用するかどうかについては議論の的となっていた。アメリカ海軍では2011年から11隻の巡洋艦の建造を始めたとすると1隻当り600万から800万USドル程度の費用増加で済むとしていた。原子力動力では燃料の頻繁な再補給が不要となるメリットに加えて、原油価格の上昇によって燃料経費が大幅に削減できる点についても考慮されていた[4]

Defense Newsの情報によると、次期巡洋艦ズムウォルト級ミサイル駆逐艦をベースとする通常動力・電気推進の1万4,000トン級CG(X)で建造数は14隻、そして二つ目が新型の2万5,000トン級原子力巡洋艦CGN(X)で5隻の建造が計画されていた。

2万5,000トン級原子力巡洋艦CGN(X)の主任務は洋上でのミサイル防衛であり、現在3隻が配備されている完全ABMD(イージス弾道ミサイル防衛)能力巡洋艦(イージス巡洋艦の「レイク・エリー」(CG-70)、「ポート・ロイヤル」(CG-73)、「シャイロー」(CG-67))の後継艦となる計画であった。ミサイル防衛能力は1万4,000トン級CG(X)より高度なシステムが採用されるという計画であった。

日本とCG(X)

CG(X)の鍵となるシステム、サブシステム及び関連技術の日本と共同開発が行われていた。

出典

  1. ^ en:CG(X)- Navy Times: 25,000 Ton Cruiser Under Consideration
  2. ^ [1]
  3. ^ [2] - 米海軍のCG(X)に関するWebページ
  4. ^ [3] - globalsecurity.org

関連項目


シネプレックス (カナダの企業)

(CG(X) から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/12/22 23:03 UTC 版)

Cineplex Inc.
以前の社名
  • Galaxy Entertainment (1999–2003)
  • Cineplex Galaxy Income Fund (2003–2011)
  • Cineplex Galaxy (2003–2005)
種類
公開会社
市場情報
業種
前身
設立 1999年10月4日 (23年前) (1999-10-04) (Galaxy Entertainment)
2003年11月26日 (19年前) (2003-11-26) (Cineplex-Galaxy)[1]
創業者 ジェラルド・シュワルツ、エリス・ジェイコブ、ステファン・ヴラウン
本社 カナダオンタリオ州トロント
事業地域
カナダ
製品
売上高 55,500,000 カナダドル (2020年) 
利益
−230,400,000 カナダドル (2020年) 
従業員数
CA$656.66 million (2021)[2]
ウェブサイト www.cineplex.com 
Footnotes / references
[3]

シネプレックス(Cineplex Inc.)は、オンタリオ州トロントに本社を置く、カナダのエンタテインメント企業。事業子会社のシネプレックス・エンターテインメントLP(Cineplex Entertainment LP)を通じて、カナダ国内で165の劇場を運営している。同社は、Cineplex Cinemas、Cineplex Odeon、SilverCity、Galaxy Cinemas、Cinema City、Famous Players、Scotiabank Theatres、Cineplex VIP Cinemasなど、数多くのブランドで映画館を運営している。

概要

シネプレックスは、1912年に設立されたフェイマス・プレイヤーズ・フィルム・コーポレーションの遺産を主張し、その後1941年にオデオン・テアトル・オブ・カナダが設立された。その後、1941年にオデオン・シアターズ・オブ・カナダが設立された。オデオンは1978年にカナディアン・シアターズと合併し、カナディアン・オデオン・シアターズとなった。シネプレックスは1979年に営業を開始した。オデオンは、1984年にシネプレックスと合併し、シネプレックス・オデオン・コーポレーションとなったが、1998年にロウズ・シアターズに買収され、ロウズ・シネプレックス・エンターテインメントとなった。現在の企業は、1999年にエリス・ジェイコブとシネプレックス・オデオンの幹部がギャラクシー・エンタテインメントを設立したことに始まる。ギャラクシー・エンタテインメントは、2001年に倒産したロウズ・シネプレックスのカナダ部門を2002年にオネックス・コーポレーションが吸収合併した。2005年、シネプレックス・ギャラクシーは、ナショナル・アミューズメンツからフェイマス・プレイヤーズを買収し、規模を2倍に拡大した。

2002年以降はオネックス・コーポレーションが所有していたが、2011年に上場した。2019年12月16日、シネプレックスは、規制当局と株主の承認を待って、英国の映画興行会社シネワールド・グループに28億ドルで買収されることに合意した[4]が、シネワールドは2020年6月に売却条件の不特定多数の違反を理由に売却を断念した[5]

シネプレックスは、エンターテインメント(UltraAVX、Xscape Entertainment Centre、Player One Amusement Groupなど)やレストラン(OutTakes、Poptopiaなど)の複数のブランドを所有・運営している。また、スコシアバンクと共同でロイヤリティプログラム「Scene」を展開している。

ロゴの歴史

脚注

  1. ^ Investors | FAQ's
  2. ^ CINEPLEX INC. 2021 Annual Report: Management's Discussions and Analysis”. Cineplex.com. p. 33 (2022年1月12日). 2020年9月18日閲覧。 引用エラー: 無効な <ref> タグ; name "renamed_from_2019_on_20201207030627"が異なる内容で複数回定義されています 引用エラー: 無効な <ref> タグ; name "renamed_from_2019_on_20201207030627"が異なる内容で複数回定義されています
  3. ^ Cineplex 2018 Annual Report”. Annual & Quarterly Reports. Cineplex. 2019年7月12日閲覧。
  4. ^ Rahman, Georg Szalai,Abid (2019年12月15日). “Regal Owner Cineworld to Acquire Canada’s Cineplex for $2.1 Billion” (英語). The Hollywood Reporter. 2021年11月3日閲覧。
  5. ^ Goldsmith, Jill (2020年6月12日). “U.K. Exhibitor Cineworld Terminates Deal To Buy Cineplex Of Canada” (英語). Deadline. 2021年11月3日閲覧。


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