ボセンタン
分子式: | C27H29N5O6S |
その他の名称: | ボセンタン、Bosentan、Ro-47-0203、4-tert-Butyl-N-[6-(2-hydroxyethoxy)-5-(2-methoxyphenoxy)-2,2'-bipyrimidin-4-yl]benzenesulfonamide、4-(1,1-Dimethylethyl)-N-[6-(2-hydroxyethoxy)-5-(2-methoxyphenoxy)-2,2'-bipyrimidin-4-yl]benzenesulfonamide、4-(tert-Butyl)-N-[6-(2-hydroxyethoxy)-5-(2-methoxyphenoxy)-2-(2-pyrimidinyl)-4-pyrimidinyl]benzenesulfonamide、ボゼンタン |
体系名: | 4-(tert-ブチル)-N-[6-(2-ヒドロキシエトキシ)-5-(2-メトキシフェノキシ)-2-(2-ピリミジニル)-4-ピリミジニル]ベンゼンスルホンアミド、4-(1,1-ジメチルエチル)-N-[6-(2-ヒドロキシエトキシ)-5-(2-メトキシフェノキシ)-2,2'-ビピリミジン-4-イル]ベンゼンスルホンアミド、4-tert-ブチル-N-[6-(2-ヒドロキシエトキシ)-5-(2-メトキシフェノキシ)-2,2'-ビピリミジン-4-イル]ベンゼンスルホンアミド |
ボセンタン
【概要】エンドセリン受容体拮抗薬の一般名。商品名はトラクリア、発売はアクテリオン。剤形は錠:62.5mg。
【用法・用量】成人には投与開始から4週間は62.5mgを1日2回朝夕食後投与。5週目から125mgを1日2回朝夕食後に投与。1日最大250mgまで投与できる。
【効果】エンドセリン受容体に拮抗し、エンドセリンによる血管収縮、血管透過性亢進、肺動脈壁の肥厚やリモデリング、肺線維化を抑制。
【相互】 P-450の阻害作用がある、シクロスポリン、タクロリムスは併用禁忌。グリペンクラミドも併用で肝細胞内に胆汁酸塩の蓄積をもたらし肝酵素値上昇の発現率が2倍となるため併用禁忌。他に併用注意薬多数あり、薬剤師によるチェックが必要。
【副作用】 頭痛(19.2%)、浮動性めまい(11.1%)、肝機能障害(10.6%)、呼吸困難(8.9%)、潮紅(6.8%)、嘔気(5.5%)、下肢浮腫(5.1%)、動悸(4.3%)、下痢(4.3%)、等。
《参照》 肺高血圧症

ボセンタン
ボセンタン | |
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4-tert-butyl-N-[6-(2-hydroxyethoxy)-5-(2-methoxyphenoxy)-2-(pyrimidin-2-yl)pyrimidin-4-yl]benzene-1-sulfonamide | |
別称 トラクリア | |
識別情報 | |
CAS登録番号 | 147536-97-8 |
PubChem | 36314 |
ATC分類 | |
特性 | |
化学式 | C27H29N5O6S |
モル質量 | 551.61 g mol−1 |
薬理学 | |
生物学的利用能 | 50% |
投与経路 | 経口 |
代謝 | 肝臓 |
消失半減期 | 5 時間 |
血漿タンパク結合 | >98% |
排泄 | ? |
法的分類 | ℞ 規定のみ |
胎児危険度分類 | X |
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |
ボセンタン(BOZENTAN)はエンドセリン受容体拮抗剤であり、肺高血圧の治療薬である。アメリカ、EU、日本などでアクテリオンファーマシューティカルズから、商品名トラクリアとして販売されている。
作用機序
ボセンタンはエンドセリン-A(ET-A)受容体、エンドセリン-B(ET-B)受容体に対してエンドセリン-1と拮抗する。正常状態では、エンドセリン-1がET-A受容体またはET-B受容体に結合することで肺血管が収縮する。ボセンタンはこの相互作用を阻害し肺血管抵抗を減らす。ET-A受容体に対する結合親和性の方がやや高い。
臨床使用
ボセンタンはおもに肺高血圧の治療に用いられる。2007年、EUにて全身性強皮症と進行中の指尖潰瘍に対する治療薬として承認された。
米国においては、トラクリアは肺動脈性肺高血圧(WHOグループI)のWHOクラスII-IVの患者に対する使用が適応とされ、運動能力を改善し病状悪化を減らすために使われている。
関連項目
外部リンク
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