AGM-131_(ミサイル)とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > AGM-131_(ミサイル)の意味・解説 

AGM-131 (ミサイル)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/10/16 00:47 UTC 版)

国立アメリカ空軍博物館に展示中のAGM-131

AGM-131は、アメリカ空軍1980年代に開発していた空対地ミサイルAGM-69A SRAMの後継となる核ミサイルであり、SRAM IIの名称が与えられたが、冷戦の終結に伴い1991年に開発中止となった。

概要

アメリカ空軍戦略航空軍団は、1970年代前半より戦略爆撃機に搭載する投射核兵器として、AGM-69A SRAMを運用してきた。SRAMは、従前の核兵器より小型軽量なため、爆撃機へ大量に搭載できる利点があった。1977年B-1Aが開発中止になると、改良型のAGM-69Bも開発中止となった。

1981年にB-1Bの開発が開始されると、B-1B向けおよびSRAM更新用の航空機搭載核ミサイルの検討が開始された。Advanced Air-to-Surface Missile(AASM, 先進空対地ミサイル)の名称で検討が続けられたが、1985年にShort Range Attack Missile II(SRAM II)の名称が与えられ、1986年からAGM-131Aとして、全規模開発が開始された。開発担当はボーイング

AGM-131Aは、SRAMの3分の2ほどのサイズを目指しており、B-1BにおいてSRAMが24発のところ、36発搭載できる計画であった。ステルス性を向上させ、信頼性を向上させた新型のW89 核弾頭(核出力 200kt)を搭載し、射程も400kmを目指していた。誘導精度も向上させ、硬化目標攻撃も視野に入れていた。

しかし、技術的困難により最終的にはサイズ、射程はSRAMと同等程度となる見込みとなった。部隊配備は1993年を目指していたが、開発費用が計画値を上回ったことと冷戦終結に伴う軍縮により、1991年に開発中止となった。

SRAM-T

SRAM IIの戦術用途ミサイルとして、AGM-131B SRAM-T(Tはtactical、戦術用途を意味する)が構想されていた。F-15E戦闘爆撃機に搭載するものであり、弾頭W91 核弾頭(核出力10-100kt)を予定していた。SRAM IIの開発中止とともに、こちらも開発中止となった。

外部リンク


「AGM-131 (ミサイル)」の例文・使い方・用例・文例

Weblio日本語例文用例辞書はプログラムで機械的に例文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「AGM-131_(ミサイル)」の関連用語

AGM-131_(ミサイル)のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



AGM-131_(ミサイル)のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのAGM-131 (ミサイル) (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
Tanaka Corpusのコンテンツは、特に明示されている場合を除いて、次のライセンスに従います:
 Creative Commons Attribution (CC-BY) 2.0 France.
この対訳データはCreative Commons Attribution 3.0 Unportedでライセンスされています。
浜島書店 Catch a Wave
Copyright © 1995-2025 Hamajima Shoten, Publishers. All rights reserved.
株式会社ベネッセコーポレーション株式会社ベネッセコーポレーション
Copyright © Benesse Holdings, Inc. All rights reserved.
研究社研究社
Copyright (c) 1995-2025 Kenkyusha Co., Ltd. All rights reserved.
日本語WordNet日本語WordNet
日本語ワードネット1.1版 (C) 情報通信研究機構, 2009-2010 License All rights reserved.
WordNet 3.0 Copyright 2006 by Princeton University. All rights reserved. License
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
「斎藤和英大辞典」斎藤秀三郎著、日外アソシエーツ辞書編集部編
EDRDGEDRDG
This page uses the JMdict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.

©2025 GRAS Group, Inc.RSS