A Taste of Honey (song)とは? わかりやすく解説

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蜜の味

(A Taste of Honey (song) から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/01/12 07:43 UTC 版)

蜜の味
楽曲
英語名 A Taste of Honey
作詞者
作曲者
  • ボビー・スコット
  • リック・マーロウ

蜜の味」(みつのあじ、A Taste of Honey)もしくは「ア・テイスト・オブ・ハニー」は、ボビー・スコット英語版リック・マーロウ英語版によって書かれたポップ・スタンダードである。元々は、1958年にイギリスで上演された演劇『蜜の味英語版』の1960年ブロードウェイ版のために書かれたインストゥルメンタルの楽曲であった。オリジナル版と、1965年に発売されたハーブ・アルパートによるカバー・バージョンで、グラミー賞を4度受賞している。1961年にビリー・ディー・ウィリアムス英語版によるボーカルが含まれたカバー・バージョンが発売され、以降レニー・ウェルチ英語版ビートルズによってカバーされた。

インストゥルメンタル・バージョン

「蜜の味」のオリジナル・バージョンにあたる「A Taste of Honey」と「A Taste of Honey (closing theme)」は、1960年10月20日にアトランティック・レコードから発売されたスコットの同名のアルバムに収録された[1]。本作は、第5回グラミー賞で最優秀インストゥルメンタル・テーマ曲賞を受賞した[2]

本作のインストゥルメンタル・バージョンには、この他に以下のようなものがある。

ハーブ・アルパート&ザ・ティファナ・ブラスによるカバー

ア・テイスト・オブ・ハニー
ハーブ・アルパート&ザ・ティファナ・ブラスシングル
初出アルバム『ホイップド・クリーム&アザー・ディライツ
B面 第三者の男英語版
リリース
録音
ジャンル
時間
レーベル A&Mレコード
作詞・作曲
  • ボビー・スコット
  • リック・マーロウ
プロデュース
チャート最高順位
後述を参照
ハーブ・アルパート&ザ・ティファナ・ブラス シングル 年表
  • ピーナッツ
  • (1965年)
  • ア・テイスト・オブ・ハニー b/w 第三者の男英語版
  • (1965年)
  • メイ
  • (1965年)
ホイップド・クリーム&アザー・ディライツ 収録曲
ア・テイスト・オブ・ハニー
(A-1)
グリーン・ペッパーズ
(A-2)
テンプレートを表示

1965年にハーブ・アルパートは、本作のインストゥルメンタル・バージョンのレコーディングをザ・ティファナ・ブラスと共に行なった[3]。ハーブ・アルパート&ザ・ティファナ・ブラスによるカバー・バージョンは、1965年に発売されたアルバム『ホイップド・クリーム&アザー・ディライツ』に収録[4]。また、シングル盤としても発売され、B面には「第三者の男英語版」が収録された。

ハーブ・アルパート&ザ・ティファナ・ブラスによるカバー・バージョンは、Billboard Hot 100で最高位7位[5]、イージーリスニング・チャートで第1位を獲得した[6]。第8回グラミー賞では最優秀レコード賞を受賞した[7]

チャート成績

チャート成績 (1965年) 最高位
ベルギー (Ultratop 50 Flanders)[8] 11
ベルギー (Ultratop 50 Wallonia)[9] 14
オランダ (Single Top 100)[10] 18
US Billboard Hot 100[5] 7
US Easy Listening (Billboard)[6] 1
西ドイツ (Media Control Singles Chart)[11] 29

その他のアーティストによるカバー(インストゥルメンタル版)

ボーカル・バージョン

ビートルズによるカバー

蜜の味
ビートルズ楽曲
収録アルバム プリーズ・プリーズ・ミー
英語名 A Taste of Honey
リリース 1963年3月22日
録音
ジャンル ポップ
時間 2分1秒
レーベル パーロフォン
作詞者
  • ボビー・スコット
  • リック・マーロウ
作曲者
  • ボビー・スコット
  • リック・マーロウ
プロデュース ジョージ・マーティン
プリーズ・プリーズ・ミー 収録曲
ドゥ・ユー・ウォント・トゥ・ノウ・ア・シークレット
(B-4)
蜜の味
(B-5)
ゼアズ・ア・プレイス
(B-6)

ビートルズは、1962年に発表されたレニー・ウェルチ英語版によるカバー・バージョンの歌詞をわずかに変えてライブで演奏していた[18]。ハンブルクやリヴァプールでの公演では、ロックを好まない観客からの要望により、バラードやスタンダード・ナンバーを複数演奏をしていた[19]。マッカートニーは、エルヴィス・プレスリー登場前のポップ・ミュージックに傾倒していて、バンドのデモンストレーションを行なうのはマッカートニーの役割であった[19]。しかし、ビートルズの他のメンバーは本作を気に入っておらず、特にジョン・レノンはライブでの演奏時にコーラスを「A Waste Of Money(金の無駄遣い)」と変えていた[19][20]

ビートルズは、1963年2月11日にEMIレコーディング・スタジオのスタジオ2で「蜜の味」を7テイクで録音した[21]。このカバー・バージョンは、1963年3月22日にパーロフォンから発売された1作目のイギリス盤公式オリジナル・アルバムアルバム『プリーズ・プリーズ・ミー』のB面5曲目に収録された[22]。アメリカでは、1964年1月10日にヴィージェイ・レコードから発売されたアルバム『Introducing... the Beatles』に収録された[23]後、1965年3月22日にキャピトル・レコードから発売されたアルバム『ジ・アーリー・ビートルズ』に収録された[24]

『Here We Go』、『Side by Side』、『Easy Beat』などBBCラジオの番組で7回に渡って演奏されており[25]、1994年に発売された『ザ・ビートルズ・ライヴ!! アット・ザ・BBC』には、1963年7月23日に放送された『Pop Go The Beatles』での演奏が収録されている[26]。また、マッカートニーは1967年に舞台の脚本から引用した台詞を基に、「ユア・マザー・シュッド・ノウ」を書いている[18]

クレジット

※出典[21]

その他のアーティストによるカバー(ボーカル版)

脚注

[脚注の使い方]

出典

  1. ^ A Taste of Honey - Bobby Scott | Songs, Reviews, Credits - オールミュージック. 2021年7月29日閲覧。
  2. ^ 5th Annual GRAMMY Awards | 1962 GRAMMYs”. GRAMMY.com. Recording Academy. 2021年7月29日閲覧。
  3. ^ Reinhart 2014, p. 106.
  4. ^ Planer, Lindsay. Whipped Cream and Other Delights - Herb Alpert & the Tijuana Brass, Herb Alpert | Songs, Reviews, Credits - オールミュージック. 2021年7月29日閲覧。
  5. ^ a b The Hot 100 Chart”. Billboard (1965年11月27日). 2021年7月29日閲覧。
  6. ^ a b Whitburn 2002, p. 19.
  7. ^ 8th Annual GRAMMY Awards | 1965 GRAMMYs”. GRAMMY.com. Recording Academy. 2021年7月29日閲覧。
  8. ^ "Ultratop.be – Herb Alpert's Tijuana Brass – Taste Of Honey" (in Dutch). Ultratop 50. 2021年7月29日閲覧。
  9. ^ "Ultratop.be – Herb Alpert's Tijuana Brass – Taste Of Honey" (in French). Ultratop 50. 2021年7月29日閲覧。
  10. ^ "Dutchcharts.nl – Herb Alpert's Tijuana Brass – Taste Of Honey" (in Dutch). Single Top 100. 2021年7月29日閲覧。
  11. ^ Offizielle Deutsche Charts - Herb Alpert's Tijuana Brass – Taste Of Honey”. Offizielle Deutsche Charts. 2021年7月29日閲覧。
  12. ^ “Billboard Music Week”. Billboard: 1. (7 July 1962). ISSN 0006-2510. https://books.google.co.jp/books?id=khcEAAAAMBAJ&pg=PP1&dq=eddie+cano+a+taste+of+honey&hl=ja&sa=X&ved=2ahUKEwj405LH0YfyAhUhL6YKHbzVD1gQ6AEwAXoECAMQAg#v=onepage&q=eddie%20cano%20a%20taste%20of%20honey&f=false. 
  13. ^ Official Singles Chart Top 50”. UK Singles Chart (1963年2月20日). 2021年7月29日閲覧。
  14. ^ Ginell, Richard S.. Glad to Be Unhappy - Paul Desmond | Songs, Reviews, Credits - オールミュージック. 2021年7月29日閲覧。
  15. ^ Eder, Bruce. Where the Action Is! - The Ventures | Songs, Reviews, Credits - オールミュージック. 2021年7月29日閲覧。
  16. ^ A Taste of Brass for Lovers Only - Jackie Gleason | Songs, Reviews, Credits - オールミュージック. 2021年7月29日閲覧。
  17. ^ Spiders on the Keys: Live at the Maple Leaf Bar - James Booker | Songs, Reviews, Credits - オールミュージック. 2021年7月29日閲覧。
  18. ^ a b MacDonald 1998, p. 231.
  19. ^ a b c Dogget & Humphries 2010, p. 37.
  20. ^ ジョン・ロバートソン 『ビートルズ全曲解説』丸山京子(訳)、シンコーミュージック、1994年、20頁。 ISBN 4-4016-1466-6 
  21. ^ a b Everett 2001, p. 145.
  22. ^ Russell 2006, p. 40.
  23. ^ Spizer 2003, p. 99.
  24. ^ Russell 2006, p. 228.
  25. ^ Womack 2016, p. 477.
  26. ^ Live At The BBC”. thebeatles.com. 2021年7月29日閲覧。
  27. ^ Lenny Welch - A Taste Of Honey - ultratop.be”. ultratop.be. 2021年7月29日閲覧。
  28. ^ I'm a Woman - Peggy Lee | Songs, Reviews, Credits - オールミュージック. 2021年7月30日閲覧。
  29. ^ Holden, Stephen (1985年9月2日). “JAZZ: MORGANA KING”. The New York Times. https://www.nytimes.com/1985/09/02/arts/jazz-morgana-king.html 2021年7月29日閲覧。 
  30. ^ Bennett, Tony (2010). The Good Life: The Autobiography Of Tony Bennett. Atria Books. p. 224. ISBN 1-4516-3499-4 
  31. ^ The Hot 100 Chart”. Billboard (1964年8月29日). 2021年7月29日閲覧。
  32. ^ The Beat Group! - The Hollies | Songs, Reviews, Credits - オールミュージック. 2021年7月29日閲覧。
  33. ^ NHK紅白歌合戦ヒストリー”. 日本放送協会. 2021年7月29日閲覧。

参考文献

外部リンク




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