2010年の日本グランプリ (ロードレース)とは? わかりやすく解説

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2010年の日本グランプリ (ロードレース)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/07/26 08:31 UTC 版)

  2010年の日本グランプリ
レース詳細
2010年のロードレース世界選手権 全18戦中第14戦
決勝日 2010年10月3日
開催地 ツインリンクもてぎ
開催コース 常設サーキット
4.801km
MotoGP
ポールポジション ファステストラップ
アンドレア・ドヴィツィオーゾ バレンティーノ・ロッシ
1:47.001 1:47.395
表彰台
1. ケーシー・ストーナー
2. アンドレア・ドヴィツィオーゾ 3. バレンティーノ・ロッシ


Moto2
ポールポジション ファステストラップ
フリアン・シモン フリアン・シモン
1:53.008 1:53.653
表彰台
1. トニ・エリアス
2. フリアン・シモン 3. カレル・アブラハム


125 cc
ポールポジション ファステストラップ
マルク・マルケス サンドロ・コルテセ
1:58.030 1:58.666
表彰台
1. マルク・マルケス
2. ニコラス・テロル 3. ブラッドリー・スミス


2010年の日本グランプリは、ロードレース世界選手権2010年シーズン第14戦として、10月1日から3日まで栃木県ツインリンクもてぎで開催された。

概要

火山噴火による開催延期

元々このシーズンの日本GPは4月23 - 25日に第2戦として開催予定だったが、アイスランドエイヤフィヤットラヨークトル火山の噴火により大規模な空路封鎖が発生し、ライダーやチーム関係者の移動が困難になったため、10月1 - 3日に延期となった[1]

富沢祥也追悼セレモニー

日曜日の決勝レース前、第12戦サンマリノGPで事故死した富沢祥也を悼むセレモニーがおこなわれた。セレモニーに出席した富沢の家族には、Moto2クラスで永久欠番となった富沢のゼッケン「48」が刻まれたメモリアルプレートがFIMから贈られた。またこの年のベストライダーをライダー達の互選投票により決める賞「ミシェル・メトロー・トロフィー」が、全員一致で富沢に贈られた[2][3]

125ccクラス

125ccクラス予選では、ポイントランキング3位のマルク・マルケスがシーズン9度目となるポールポジションを獲得した[4]。日曜日の決勝レースは、序盤はマルケスがニコラス・テロルを追うマッチレースとなった。8周目にマルケスがテロルをオーバーテイクすると徐々に差を広げ独走状態となり、シーズン7勝目を挙げた。この結果マルケスは2位にランクアップ、ポイントリーダーのテロルに6ポイント差に迫った。

ホームグランプリの小山知良はシーズン自己ベストタイとなる5番グリッドからスタートしたが、5位走行中の18周目に転倒を喫して22位に終わった[5]

Moto2クラス

Moto2クラス予選ではチーム・アスパーフリアン・シモンがシーズン2度目のポールポジションを獲得した。2番グリッドにはスコット・レディング、地元高橋裕紀は3番グリッドからのスタートになった[6]

日曜日の決勝ではポイントリーダーのトニ・エリアスがシモンとのマッチレースを制し、自身の駆るモリワキの地元、またレース前から勝利を捧げることを誓っていた富沢のホームグランプリでシーズン9勝目を果たした。3位にはファイナルラップにアレックス・デ・アンジェリスとの激しいバトルを制したカレル・アブラハムが入り、自身GP初となる表彰台に立った。高橋裕紀はレース中盤まで3番手を走行していたが、最終的には6位フィニッシュとなった。

この結果ポイントランキングではエリアスがシモンに対し81ポイント差となり、次戦マレーシアGPでエリアスが2位以上でフィニッシュすれば無条件でチャンピオンが確定することとなった[7]

MotoGPクラス

MotoGPクラスでは金曜日のフリー走行でレプソル・ホンダダニ・ペドロサが、スロットルが開きっぱなしになるマシントラブルが原因で転倒し[8]左の鎖骨を骨折してしまった。ペドロサはその日の深夜便でバルセロナに帰り、鎖骨を金属プレートとボルトで固定する手術を受けた[9]

土曜日の予選ではそのペドロサのチームメイトのアンドレア・ドヴィツィオーゾが、自身クラス初となるポールポジションを獲得した[10]。日曜の決勝レースでは前戦に引き続いてドゥカティ・マルボロケーシー・ストーナーが速さを見せ、独走で2連勝・シーズン2勝目を遂げた。2位にはドヴィツィオーゾ、3位にはファイナルラップまで続いたチームメイトのホルヘ・ロレンソとの激しいバトルを制した、フィアット・ヤマハバレンティーノ・ロッシが入った。初の地元MotoGPレースとなった青山博一は、ここまでの自己ベストタイとなる10位で完走を果たした[11]

ポイントランキングトップのロレンソは2戦連続で表彰台を逃す4位に終わったものの、欠場となったランキング2位のペドロサとの差を69ポイントに広げ、チャンプ獲得に王手をかけた。

MotoGPクラス決勝結果

順位 No ライダー マニュファクチャラー 周回 タイム/リタイヤ グリッド ポイント
1 27 ケーシー・ストーナー ドゥカティ 24 43:12.266 3 25
2 4 アンドレア・ドヴィツィオーゾ ホンダ 24 +3.868 1 20
3 46 バレンティーノ・ロッシ ヤマハ 24 +5.707 2 16
4 99 ホルヘ・ロレンソ ヤマハ 24 +6.221 4 13
5 5 コーリン・エドワーズ ヤマハ 24 +27.092 5 11
6 58 マルコ・シモンチェリ ホンダ 24 +30.021 8 10
7 19 アルバロ・バウティスタ スズキ 24 +31.826 9 9
8 11 ベン・スピーズ ヤマハ 24 +35.572 6 8
9 14 ランディ・ド・プニエ ホンダ 24 +47.564 7 7
10 7 青山博一 ホンダ 24 +49.598 14 6
11 33 マルコ・メランドリ ホンダ 24 +49.999 12 5
12 69 ニッキー・ヘイデン ドゥカティ 24 +50.703 11 4
13 40 エクトル・バルベラ ドゥカティ 24 +51.422 15 3
14 41 アレックス・エスパルガロ ドゥカティ 24 +52.843 13 2
15 36 ミカ・カリオ ドゥカティ 24 +1:14.668 16 1
Ret 65 ロリス・カピロッシ スズキ 21 棄権 10

Moto2クラス決勝結果

順位 No ライダー マニュファクチャラー 周回 タイム/リタイヤ グリッド ポイント
1 24 トニ・エリアス モリワキ 23 44:08.822 4 25
2 60 フリアン・シモン スッター 23 +0.315 1 20
3 17 カレル・アブラハム FTR 23 +9.839 7 16
4 15 アレックス・デ・アンジェリス モトビ 23 +10.178 6 13
5 45 スコット・レディング スッター 23 +11.237 2 11
6 72 高橋裕紀 テック3 23 +12.778 3 10
7 65 ステファン・ブラドル スッター 23 +17.284 8 9
8 12 トーマス・ルティ モリワキ 23 +17.892 16 8
9 44 ロベルト・ロルフォ スッター 23 +19.235 11 7
10 6 アレックス・デボン FTR 23 +19.568 26 6
11 3 シモーネ・コルシ モトビ 23 +22.713 18 5
12 77 ドミニク・エガーター スッター 23 +23.417 12 4
13 29 アンドレア・イアンノーネ スピードアップ 23 +25.847 10 3
14 71 クラウディオ・コルティ スッター 23 +27.528 5 2
15 35 ラファエレ・デ・ロサ テック3 23 +28.696 17 1
16 16 ジュール・クルーセル スッター 23 +29.629 13
17 40 セルヒオ・ガデア ポンス カレックス 23 +34.072 20
18 63 マイク・ディ・メッリオ スッター 23 +37.087 19
19 80 アクセル・ポンス ポンス カレックス 23 +40.460 29
20 56 ミハエル・ランセデール スッター 23 +40.653 23
21 2 ガボール・タルマクシ スピードアップ 23 +40.855 28
22 9 ケニー・ノエス プロモハリス 23 +42.287 21
23 8 アンソニー・ウエスト MZ-RE ホンダ 23 +44.814 31
24 14 ラタパー・ウィライロー ビモータ 23 +46.745 22
25 28 渡辺一樹 スッター 23 +49.749 30
26 53 バレンティン・デビーズ ADV 23 +49.964 32
27 4 リカルド・カルダス ビモータ 23 +1:14.349 34
28 95 マシェル・アル・ナイミ BQR 23 +1:15.823 36
29 88 ヤンニック・ゲーラ モリワキ 23 +1:16.189 38
30 55 エクトル・ファウベル スッター 23 +1:21.900 24
31 39 ロベルティーノ・ピエトリ スッター 23 +1:26.024 35
32 61 ウラジミール・イワノフ モリワキ 23 +1:27.673 39
33 70 フェルッチオ・ランボルギーニ モリワキ 23 +1:41.644 33
34 93 高橋江紀 RBB 23 +1:45.570 41
Ret 5 ホアン・オリベ プロモハリス 21 アクシデント 37
Ret 25 アレックス・バルドリーニ ICP 21 アクシデント 15
Ret 68 ヨニー・エルナンデス BQR 20 アクシデント 9
Ret 66 國川浩道 ビモータ 11 アクシデント 40
Ret 10 フォンシ・ニエト モリワキ 3 アクシデント 14
Ret 11 手島雄介 TSR 0 アクシデント 25
DNS 83 森脇尚護 モリワキ スタートせず 27

125ccクラス決勝結果

順位 No ライダー マニュファクチャラー 周回 タイム/リタイヤ グリッド ポイント
1 93 マルク・マルケス デルビ 20 39:46.937 1 25
2 40 ニコラス・テロル アプリリア 20 +2.612 2 20
3 38 ブラッドリー・スミス アプリリア 20 +8.396 3 16
4 44 ポル・エスパルガロ デルビ 20 +18.873 7 13
5 23 アルベルト・モンカヨ アプリリア 20 +31.973 9 11
6 12 エステベ・ラバト アプリリア 20 +32.139 6 10
7 99 ダニー・ウェブ アプリリア 20 +46.716 13 9
8 39 ルイス・サロム アプリリア 20 +49.444 14 8
9 26 アドリアン・マルティン アプリリア 20 +49.867 15 7
10 14 ヨハン・ザルコ アプリリア 20 +55.912 18 6
11 35 ランディ・クルメナッハ アプリリア 20 +56.684 12 5
12 11 サンドロ・コルテセ デルビ 20 +56.738 4 4
13 15 シモーネ・グロツキー アプリリア 20 +1:05.988 8 3
14 78 マルセル・シュロッター ホンダ 20 +1:10.339 21 2
15 53 ジャスパー・イウェマ アプリリア 20 +:'10.518 22 1
16 88 大久保光 ホンダ 20 +1:21.138 26
17 43 山本剛大 ホンダ 20 +1:21.153 17
18 69 ルイ・ロッシ アプリリア 20 +1:21.403 23
19 63 ズルファミ・カイルディン アプリリア 20 +1:25.015 27
20 42 森俊也 ホンダ 20 +1:25.186 28
21 91 篠崎佐助 ヤマハ 20 +1:26.406 25
22 71 小山知良 アプリリア 20 +1:40.734 5
23 87 ルカ・マルコーニ アプリリア 19 +1 Lap 31
24 89 矢作雄馬 ホンダ 19 +1 Lap 30
Ret 52 ダニー・ケント ランブレッタ 11 アクシデント 16
Ret 32 ロレンツォ・サヴァドーリ アプリリア 8 棄権 29
Ret 84 ヤコブ・コーンフェール アプリリア 3 棄権 20
Ret 96 トマソ・ガブリエリ アプリリア 1 棄権 32
Ret 50 ストゥーラ・ファーガーハウグ アプリリア 0 アクシデント 24
Ret 7 エフレン・バスケス デルビ 0 アクシデント 10
Ret 94 ジョナス・フォルガー アプリリア 0 アクシデント 11
DNS 72 マルコ・ラバイオリ ランブレッタ 19 スタートせず

脚注

参考文献


前戦
2010年のアラゴングランプリ
ロードレース世界選手権
2010年シーズン
次戦
2010年のマレーシアグランプリ
前回開催
2009年の日本グランプリ
日本グランプリ 次回開催
2011年の日本グランプリ



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