2010年のマレーシアグランプリ_(ロードレース)とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > 2010年のマレーシアグランプリ_(ロードレース)の意味・解説 

2010年のマレーシアグランプリ (ロードレース)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2015/05/07 03:39 UTC 版)

  2010年のマレーシアグランプリ
レース詳細
2010年のロードレース世界選手権 全18戦中第15戦
決勝日 2010年10月10日
開催地 セパン・インターナショナル・サーキット
開催コース 常設サーキット
5.543km
MotoGP
ポールポジション ファステストラップ
ホルヘ・ロレンソ バレンティーノ・ロッシ
2:01.537 2:02.117
表彰台
1. バレンティーノ・ロッシ
2. アンドレア・ドヴィツィオーゾ 3. ホルヘ・ロレンソ


Moto2
ポールポジション ファステストラップ
フリアン・シモン フリアン・シモン
2:08.562 2:08.691
表彰台
1. ロベルト・ロルフォ
2. アレックス・デ・アンジェリス 3. アンドレア・イアンノーネ
125 cc
ポールポジション ファステストラップ
マルク・マルケス マルク・マルケス
2:13.398 2:13.773
表彰台
1. マルク・マルケス
2. ポル・エスパルガロ 3. ニコラス・テロル


2010年のマレーシアグランプリは、ロードレース世界選手権2010年シーズン第15戦として、10月8日から10日までマレーシアセパン・インターナショナル・サーキットで開催された。この年のレースでは、MotoGPクラスとMoto2クラスでライダーズチャンピオンが確定した。

概要

125ccクラス

125ccクラス予選では、ポイントランキング2位につけるマルク・マルケスが3戦連続・シーズン10度目となるポールポジションを獲得した[1]

日曜日の決勝レースは、序盤はマルケス、ニコラス・テロルポル・エスパルガロのポイントランキング上位3人によりトップ争いが展開されたが、中盤以降はマルケスが徐々に差を広げ、最後はエスパルガロに2.341秒、テロルに3.656秒差を付けてシーズン8勝目を挙げた。これでマルケスがポイントリーダーの座に返り咲き、テロルが3ポイント、エスパルガロが12ポイント差で追う状況となり、チャンピオン獲得の可能性はこの3人に絞られた[2]

Moto2クラス

Moto2クラスでは、ポイントリーダーのトニ・エリアスがランキング2位のフリアン・シモンに81ポイント差を付けて今回のグランプリに臨んでおり、エリアスは2位以上でフィニッシュすれば無条件でチャンピオン獲得という状況となった。土曜日の予選ではシモンが2戦連続・シーズン3度目のポールポジションを獲得、以下アレックス・デ・アンジェリストーマス・ルティと続き、エリアスは4番グリッドからのスタートとなった[3]

決勝レースではシモンが4位走行中の6周目にハイサイドで体勢を崩して8位まで落ち、さらに8周目には転倒を喫してポイント圏外の22位にまで転落した。これでエリアスのタイトルはほぼ確定的となった。

トップ争いは中盤まではアンドレア・イアンノーネがリードしていたが、12周目にロベルト・ロルフォがトップに立つと、デ・アンジェリスの追撃を僅差で抑えきって2004年スペインGP(250cc)以来6年5ヶ月ぶりとなるグランプリ4勝目、Moto2クラス初優勝を遂げた。

エリアスは4位でフィニッシュ、シモンとのポイント差を94に広げ、3戦を残してMoto2クラス初代王者、自身初のワールドチャンピオンに輝いた[4]。またこれはシャシー供給元のモリワキにとっても初の世界タイトル、所属するグレシーニ・レーシングにとっては2001年加藤大治郎(250cc)以来2人目のチャンピオン輩出となった。

MotoGPクラス

MotoGPクラスではポイントリーダーのホルヘ・ロレンソを逆転する可能性のある唯一のライダー、ダニ・ペドロサ前戦日本GPフリー走行での鎖骨骨折により今回も欠場することとなり、ロレンソは他者の順位に係わらず9位以上でのフィニッシュがタイトル獲得の条件となった[5]。土曜日の予選ではそのロレンソがシーズン6度目となるポールポジションを獲得、2番グリッドにはドゥカティ移籍後ベストグリッドとなるニッキー・ヘイデンが続いた[6]

日曜日の決勝レースはロレンソ、バレンティーノ・ロッシアンドレア・ドヴィツィオーゾの3台によるトップ争いが展開された。序盤はロレンソが先頭をキープしていたが、9周目にはドヴィツィオーゾがトップに立つ。ロッシはスタートに失敗し9番手で1周目を終えたがそこから追い上げを見せ、10周目には2位ロレンソをオーバーテイク、次の周にはドヴィツィオーゾを抜いてトップに立ち、開幕戦カタールGP以来となるシーズン2勝目を挙げた。これはロッシにとって、ヤマハ・チームでの46勝目となった[7]

ロレンソはロッシから6.035秒差の3位に入り、自身初のMotoGPクラスワールドチャンピオンに輝いた。スペイン人の最高峰クラスチャンピオンとしては1999年アレックス・クリビーレ以来の史上2人目となった。ウィニングランの途中でロレンソはマリオルイージの格好をした2人から祝福を受け、"GAME OVER"と書かれたパネルを掲げ、チャンピオン争いが終わったことをアピールした[8]

インターウェッテン・ホンダ青山博一は予選14番手、スタートでの他車との接触で最後尾にまで落ちるが、好タイムを連発し4位争いの集団に追いつく。終盤はマルコ・シモンチェリと何度も接触する激しいバトルを制し、ここまでの自己ベストリザルトとなる7位でフィニッシュを果たした[9]

MotoGPクラス決勝結果

順位 No ライダー マニュファクチャラー 周回 タイム/リタイヤ グリッド ポイント
1 46 バレンティーノ・ロッシ ヤマハ 20 41:03.448 6 25
2 4 アンドレア・ドヴィツィオーゾ ホンダ 20 +0.224 3 20
3 99 ホルヘ・ロレンソ ヤマハ 20 +6.035 1 16
4 11 ベン・スピーズ ヤマハ 20 +13.676 4 13
5 19 アルバロ・バウティスタ スズキ 20 +15.402 8 11
6 69 ニッキー・ヘイデン ドゥカティ 20 +18.826 2 10
7 7 青山博一 ホンダ 20 +20.218 14 9
8 58 マルコ・シモンチェリ ホンダ 20 +23.574 11 8
9 33 マルコ・メランドリ ホンダ 20 +23.964 10 7
10 14 ランディ・ド・プニエ ホンダ 20 +31.850 13 6
11 40 エクトル・バルベラ ドゥカティ 20 +38.579 15 5
12 36 ミカ・カリオ ドゥカティ 20 +38.849 16 4
NC 5 コーリン・エドワーズ ヤマハ 14 +6 Laps 7
Ret 41 アレックス・エスパルガロ ドゥカティ 6 アクシデント 12
Ret 65 ロリス・カピロッシ スズキ 4 棄権 9
Ret 27 ケーシー・ストーナー ドゥカティ 0 アクシデント 5

Moto2クラス決勝結果

順位 No ライダー マニュファクチャラー 周回 タイム/リタイヤ グリッド ポイント
1 44 ロベルト・ロルフォ スッター 19 41:09.412 5 25
2 15 アレックス・デ・アンジェリス モトビ 19 +0.040 2 20
3 29 アンドレア・イアンノーネ スピードアップ 19 +5.915 6 16
4 24 トニ・エリアス モリワキ 19 +6.322 4 13
5 6 アレックス・デボン FTR 19 +11.912 10 11
6 17 カレル・アブラハム FTR 19 +12.458 7 10
7 65 ステファン・ブラドル スッター 19 +12.519 22 9
8 77 ドミニク・エガーター スッター 19 +12.589 11 8
9 16 ジュール・クルーセル スッター 19 +15.010 13 7
10 3 シモーネ・コルシ モトビ 19 +16.707 39 6
11 55 エクトル・ファウベル スッター 19 +20.179 17 5
12 25 アレックス・バルドリーニ ICP 19 +20.462 14 4
13 68 ヨニー・エルナンデス BQR 19 +21.638 27 3
14 56 ミハエル・ランセデール スッター 19 +22.388 9 2
15 71 クラウディオ・コルティ スッター 19 +24.512 12 1
16 14 ラタパー・ウィライロー ビモータ 19 +26.366 23
17 80 アクセル・ポンス ポンス カレックス 19 +30.730 24
18 9 ケニー・ノエス プロモハリス 19 +31.080 25
19 10 フォンシ・ニエト モリワキ 19 +32.239 16
20 53 バレンティン・デビーズ ADV 19 +33.804 29
21 60 フリアン・シモン スッター 19 +39.448 1
22 87 Mohamad Zamri Baba モリワキ 19 +46.031 31
23 5 ホアン・オリベ プロモハリス 19 +47.257 28
24 8 アンソニー・ウエスト MZ-RE ホンダ 19 +50.058 26
25 28 渡辺一樹 スッター 19 +50.830 32
26 63 マイク・ディ・メッリオ スッター 19 +51.971 19
27 39 ロベルティーノ・ピエトリ スッター 19 +59.155 34
28 66 國川浩道 ビモータ 19 +1:16.759 38
29 95 マシェル・アル・ナイミ BQR 19 +1'43.949 37
Ret 2 ガボール・タルマクシ スピードアップ 13 アクシデント 15
Ret 45 スコット・レディング スッター 13 棄権 8
Ret 40 セルヒオ・ガデア ポンス カレックス 13 棄権 21
Ret 35 ラファエレ・デ・ロサ テック3 10 棄権 20
Ret 72 高橋裕紀 テック3 8 アクシデント 18
Ret 12 トーマス・ルティ モリワキ 7 アクシデント 3
Ret 61 ウラジミール・イワノフ モリワキ 6 アクシデント 33
Ret 46 ハビエル・フォレス ビモータ 6 棄権 30
Ret 70 フェルッチオ・ランボルギーニ モリワキ 6 棄権 36
Ret 88 ヤンニック・ゲーラ モリワキ 1 アクシデント 35

125ccクラス決勝結果

順位 No ライダー マニュファクチャラー 周回 タイム/リタイヤ グリッド ポイント
1 93 マルク・マルケス デルビ 18 40:29.035 1 25
2 44 ポル・エスパルガロ デルビ 18 +2.341 4 20
3 40 ニコラス・テロル アプリリア 18 +3.656 3 16
4 7 エフレン・バスケス デルビ 18 +6.780 5 13
5 38 ブラッドリー・スミス アプリリア 18 +7.133 2 11
6 11 サンドロ・コルテセ デルビ 18 +7.297 6 10
7 12 エステベ・ラバト アプリリア 18 +26.648 7 9
8 39 ルイス・サロム アプリリア 18 +29.339 8 8
9 71 小山知良 アプリリア 18 +29.339 9 7
10 35 ランディ・クルメナッハ アプリリア 18 +29.365 10 6
11 14 ヨハン・ザルコ アプリリア 18 +36.329 11 5
12 23 アルベルト・モンカヨ アプリリア 18 +37.545 14 4
13 26 アドリアン・マルティン アプリリア 18 +51.262 15 3
14 84 ヤコブ・コーンフェール アプリリア 18 +54.634 19 2
15 78 マルセル・シュロッター ホンダ 18 +54.635 18 1
16 63 ズルファミ・カイルディン アプリリア 18 +58.581 22
17 69 ルイ・ロッシ アプリリア 18 +1:15.218 17
18 72 マルコ・ラバイオリ ランブレッタ 18 +1:15.595 23
19 96 トマソ・ガブリエリ アプリリア 18 +2:00.178 26
Ret 99 ダニー・ウェブ アプリリア 11 アクシデント 12
Ret 52 ダニー・ケント ランブレッタ 11 棄権 13
Ret 53 ジャスパー・イウェマ アプリリア 7 棄権 24
Ret 50 ストゥーラ・ファーガーハウグ アプリリア 6 棄権 21
Ret 15 シモーネ・グロツキー アプリリア 5 アクシデント 16
Ret 87 ルカ・マルコーニ アプリリア 5 棄権 25
Ret 32 ロレンツォ・サヴァドーリ アプリリア 3 棄権 20
DNS 94 ジョナス・フォルガー アプリリア スタートせず 27

脚注

参考文献


前戦
2010年の日本グランプリ
ロードレース世界選手権
2010年シーズン
次戦
2010年のオーストラリアグランプリ
前回開催
2009年のマレーシアグランプリ
マレーシアグランプリ 次回開催
2011年のマレーシアグランプリ



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「2010年のマレーシアグランプリ_(ロードレース)」の関連用語

2010年のマレーシアグランプリ_(ロードレース)のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



2010年のマレーシアグランプリ_(ロードレース)のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの2010年のマレーシアグランプリ (ロードレース) (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS