高血糖と脂肪細胞
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/28 04:37 UTC 版)
炭水化物を摂取することで血糖値が上昇すると、膵臓からホルモンの一種であるインスリン(Insulin)が分泌される。高血糖(血中のブドウ糖の濃度が高い)状態は身体にとっては毒でしかないため、血中に溢れたブドウ糖をかき集めて筋肉や肝臓内のグリコーゲン(ブドウ糖の貯蔵庫)に蓄える。その後、時間が経過するとともに、安静にしていても、運動する際のエネルギー源としてもグリコーゲンは消費されていく。グリコーゲンにも貯蔵しきれないぐらいに血中のブドウ糖濃度が上昇すると、インスリンはそれを全部中性脂肪に合成して脂肪細胞内部に閉じ込める。それに伴い、血糖値が低下するが、インスリンの分泌量が多すぎると、急に空腹を感じたり、急激な眠気が襲ってくる。インスリンは全身の脂肪細胞に強く作用し、摂取した炭水化物を中性脂肪に合成して脂肪細胞内に閉じ込め、脂肪細胞は肥大していく。脂肪細胞は、肥大するにつれて「サイトカイン」(Cytokine, 「炎症性分子」)を放出するようになり、これは全身に有害な影響をもたらす。
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