頭皮電極・脳表電極
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/16 08:55 UTC 版)
電極は通常、頭皮上に設置されるが、開頭して脳表に設置されるケースもある。 頭皮上電極21個の電極を国際10-20法に従って配置することが多い。しかし研究目的などではもっと多数(60個など)の電極を配置したり、モニタリング目的などでは逆に数個のみの電極を使用したりする。 電極は円盤電極や皿状電極を導電性ペーストや特殊な帽子で頭皮に固定する場合と、針電極を皮内に挿入する場合、スポンジに電解質溶液を満たした電極をバンドなどで固定する場合がある。 長所は、針電極の場合を除き基本的に侵襲性がないこと、安価なことである。しかし短所として、導電率の異なる脳、硬膜、脳脊髄液、頭蓋骨、皮膚などを通して観察することによる空間分解能の低さ、高周波の活動の低減、頭皮との接触不良による雑音混入、筋電図の混入などがある。 脳表電極設置には開頭手術が必要であり、侵襲は大きい。 しかし空間分解能が高い、頭皮上電極では記録しにくい脳底面などの部位にも電極を配置することができるなどの長所がある。 難治性てんかんの外科的治療の術前検査などとして行う。
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