雲隠れ玉型
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/16 01:45 UTC 版)
相振り飛車の局面では図1-1から図1-3のように自陣から相手攻撃陣に働きかける策をとることがある。図1-1は守りの銀を繰り出し、相手の攻め駒の銀と変えていく指し方で、次に▲2六銀△同銀▲同歩から▲2七玉△3五銀▲2八玉といった策を狙っている。また図1-2から図1-3のように、局面によっては自陣を盛り上げて相手の攻撃態勢を緩和するといった指し方もある。この盛り上がり型と雲隠れ玉を応用したのが、図1-4から図1-6の例で、図1-4の角道を開けない棒銀策から▲3七桂-▲2七玉の珍形を経て図1-5のように飛車を振り、図1-6に構える指し方もある。後手も△7四歩▲同歩△同銀から盛り上がれば▲6八銀△7五歩▲6六歩で次に▲6七銀から▲7六歩で位を目標に戦うなどの展開になる。先手の陣の▲2五歩-2六銀-3七桂は上部に厚く、後手陣の四間飛車であると攻めの手がかりがつくりにくくなっている。また先手陣は飛車を振ってから局面をリードするには図1-5以降は▲7五歩を早く突くことで、上部に厚い矢倉に組まれるのを防ぐ必要がある。 △持ち駒 歩 ▲持ち駒 歩図は、▲1七銀まで図1-1 相振り飛車の例 △持ち駒 なし ▲持ち駒 なし図は、▲2六歩まで図1-2 相振り飛車の例 △持ち駒 歩 ▲持ち駒 なし図は、▲2五歩まで図1-3 相振り飛車の例 △持ち駒 なし ▲持ち駒 なし図は、△4三銀まで図1-4 陽動相振り飛車の例 △持ち駒 なし ▲持ち駒 なし図は、▲7八飛まで図1-5 陽動相振り飛車の例 △持ち駒 なし ▲持ち駒 なし図は、▲3八金まで図1-6 陽動相振り飛車の例
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