門眞一郎
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/08/14 13:48 UTC 版)
門 眞一郎(かど しんいちろう、1948年 - )は、日本の児童精神科医。
経歴
1948年(昭和23年)、現在の広島県広島市南区向洋本町生まれ。母親は被爆者であり、自身は被爆二世にあたる。1961年に広島市立青崎小学校を卒業。1967年、広島学院高等学校を卒業。1973年9月に京都大学医学部を卒業後、大学病院での研修を経て、兵庫県の公立豊岡病院精神科に勤務。ここで石坂好樹とともに児童精神科外来を立ち上げた。
1980年から1年間、ロンドン大学精神医学研究所(Institute of Psychiatry)にてマイケル・ラター(Michael Rutter)のもとで児童精神医学を学ぶ。帰国後、1981年より2017年まで京都市児童福祉センターに勤務。2009年には第50回日本児童青年精神医学会京都総会の会長を務めた[1]。
2015年、自閉症支援の一環としてクラフトビール醸造プロジェクト「西陣麦酒計画」(Nishijin Ale Project)を立ち上げた[2]。
2018年、PECS名誉コンサルタントとして受賞を受けた[3]。
専門的指導を受けた高木隆郎に加え、思想的影響を受けた人物として田川建三(聖書学者)、宇沢弘文(経済学者)、小澤勲(精神科医)を挙げている[1]。
著書
- 共著
- 翻訳
- 『絵カード交換式コミュニケーション・システム(PECS)トレーニング・マニュアル』
- 『教育へのピラミッド・アプローチ 役に立つABA入門』
- 『自閉症の人の機能的行動アセスメント(FBA)』
- 『自閉症の人の問題提起行動の解決』
- 『自閉症児と絵カードでコミュニケーションーPECSとAAC-第2版』
- 『コミック会話―自閉症など発達障害のある子どものためのコミュニケーション支援法』
- 『自閉症スペクトラムと問題行動 - 視覚的支援による解決』
- 『自閉症スペクトラムとコミュニケーション―理解コミュニケーションの視覚的支援』
- 『写真で教えるソーシャル・スキル・アルバム―自閉症のある子どもに教えるコミュニケーション、遊び、感情表現』
- 『写真で教えるソーシャル・スキル・アルバム 青年期編―自閉症のある人に教えるコミュニケーション、交友関係、学校・職場での対応』
- 『パワーカード―アスペルガー症候群や自閉症の子どもの意欲を高める視覚的支援法』
- 『レベル5は違法行為!―自閉症スペクトラムの青少年が対人境界と暗黙のルールを理解するための視覚的支援法』
- 『家庭と地域でできる自閉症とアスペルガー症候群の子どもへの視覚的支援』
- 『自閉症の治療』
- 『落ちつきのない子ども : 多動児をもつ親のためのガイド』
- 『虐待される子どもたち』
- 『虹の架け橋 : 自閉症・アスペルガー症候群の心の世界を理解するために』
- 『ねえ、ぼくのアスペルガー症候群の話、聞いてくれる? : 友だちや家族のためのガイドブック』
- 『子どもと親 : あなたならどうしますか?こんな行動』
- 『子どもと家族への精神医学的アプローチ』
- 『多軸分類の手引 : 児童青年期の精神医学的障害』
- 『子どもの精神医学』
メディア出演
脚注
- ^ a b “児童精神科の門”. kado2006.sakura.ne.jp. 2025年4月26日閲覧。
- ^ “Concept”. 西陣麦酒 | NISHIJIN BEER (2020年9月18日). 2025年4月26日閲覧。
- ^ Keiko, Suzuki (2018年10月9日). “門眞一郎先生 “名誉コンサルタント”として受賞 -”. Pyramid Educational Consultants of Japan. 2025年4月26日閲覧。
- ^ “大人もわかっていない「いじめとは違いの否定」だ”. 東洋経済オンライン (2021年7月19日). 2025年4月24日閲覧。
外部リンク
- 門真一郎のページへのリンク