鎌倉幕府と自由任官の禁止
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/14 19:22 UTC 版)
鎌倉時代以降、鎌倉幕府の御家人たる武士の叙位任官は鎌倉殿を通じて朝廷に具申することを原則として、御家人が直接的に朝廷から叙位任官を受けることを厳禁とした。これは、御家人の主人はあくまで幕府主宰者たる鎌倉殿であり、御家人が直接的に朝廷と関わりを持つことは、御家人の離反や自立などの事態を招く危険もあり、これを予防する意味があった。この禁を破り、御家人が鎌倉幕府を介せず、または許しを得ることなく、叙位任官することを自由任官という。幕府では御家人の任官を将軍による統制下に置くため幕府内に官途奉行を置き、武家の任官の申請窓口とした。実際には、頼朝の時代に源義経をはじめ、24人の東国御家人が自由任官をし、墨俣以東に入ることを禁ぜられた事例がある。
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