銘 長円の薄緑(個人蔵)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/01 11:08 UTC 版)
丹後宮津藩主の本庄家に伝来。同家2代目の本庄資俊が元禄15年(1702年)9月12日、5代将軍綱吉の御成の際に拝領したもので、元禄10年(1697年)の金百枚の折紙がついていた。同家ではさらに享保7年(1722年)に本阿弥家へ鑑定に出し、三千貫の折紙をつけた 。 長さ73.6センチメートル(二尺四寸三分)、刃長63.6センチメートル(二尺一寸)、反り約2.6センチメートル(八分五厘)。本造り、庵棟。地鉄は板目肌に地沸えつく。刃文は中直刃に互の目まじり沈む。擦りあげて短くされており、佩表(はきおもて)に素剣、裏に梵字の彫り物が残っているが、茎(なかご)に隠れている。また銘の部分を切り捨てずに折り返し銘にしたため、「長円」の二字がさかさになっている。擦りあげる前は三尺近く、二尺七、八尺あったと見られる。特別重要刀剣。 長円は永延(987~989年)頃に活動したといわれる刀工で、有銘の太刀は非常に少なく、さらに平安時代の作と鑑定されるものはほとんど稀である。
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