量的異常
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/01/24 03:37 UTC 版)
遺伝子変異の種類として、typeⅠはナンセンス突然変異やフレームシフト突然変異などが生じることによって伝令RNA(mRNA)が喪失したり、mRNAスプライシングの異常によって生じる。typeⅡはミスセンス突然変異によって生じる。前述のように、変異する遺伝子はαⅡb遺伝子あるいはβ3遺伝子であり、片方のみの異常でも血小板膜上に複合体は発現しない。typeⅠとtypeⅡの変異の結果としては、αⅡbまたはβ3のいずれかのmRNA生成の異常、αⅡbまたはβ3の複合体形成部位の異常による複合体形成不全、αⅡb,β3またはproαⅡbとβ3複合体の細胞内輸送障害の3種類が考えられる。 typeⅠでは血餅退縮が欠如し、血小板内フィブリノーゲンが減少しているが、typeⅡでは血餅退縮や血小板フィブリノーゲン量はほぼ正常に近い。ただし、現存するGPⅡb/Ⅲa量と臨床症状との相関関係は明らかになっていない。
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