野波令蔵とは? わかりやすく解説

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野波令蔵

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/03/10 01:54 UTC 版)

野波 令蔵野波 令藏[1][2][3]、のなみ れいぞう、1848年2月17日嘉永元年1月13日[4] - 1917年大正6年〉12月[5])は、日本醸造家実業家政治家地主[注 1]鳥取県会議員(憲政党系中立)[5]。野波商店[8]。幼名は安太郎[1]。族籍は鳥取県平民[9]

経歴

鳥取県西伯郡米子町法勝寺町(現・米子市法勝寺町)の人[1]。常重の長男[1]。生家は紺屋業を営む[1]。幼時、村夫子に従い、漢学句読を受け、算数習字を修学する[1]家督を継承し、令蔵と改め、7代の主となる[1]。1872年以来公職公事に就いたが、1872年に法勝寺町肆長を申付けられたのを初めとする[1]

1886年に紺屋業を廃止し、醤油醸造業を開始する[1]。醤油醸造業を営み[3]、また米子米綿取引所監査役[10]、西伯家畜会社社長[11]、鳥取県会議員・同副議長[12][注 2]米子町会議員、学務委員米子銀行監査役、米子町名誉助役などをつとめる[1]

1917年12月、米子町功労者旌表規定により功労章並に金50円を贈られ、その功労を表彰される[4]

人物

『陰陽八郡郡勢一斑』では、「名望高く、温厚の人格者なり」と評される[11]

宗教は出雲大社教[1]。平素、敬神の心が厚い[1]日本赤十字社正社員である[1]。住所は米子市法勝寺町[4]

家族・親族

野波家
  • 父・常重(紺屋) - 熱誠忠実を旨とし、業務に奮励し、原料精選それに加えて染物等に対し殊に品物を丁寧に注意を加え、粗悪な取扱いをしなかったため、にわかに隆況を致し、広く世間に信用を博し、当時「米子紺屋」と云えば遠近その名を知らない者はなかった[1]
親戚
  • 三島盛之助(八束銀行常務取締役) - 三島盛之助の弟の妻は野波令蔵の孫[14]

脚注

注釈

  1. ^ 『国民日用便覧 明治43年刊』によると、「4000円以上10000円以下の部」に野波令蔵の名前を確認できる[6]。『米子経済九十年の歩み』によると、1916年大正5年)の地主層(地価5000円から7000円の部)に野波令蔵の名前を確認できる[7]
  2. ^ 中立の野波令蔵は、純進歩党憲政党に同調する[13]

出典

  1. ^ a b c d e f g h i j k l m n 『島根鳥取名士列伝 中』118 - 123頁(国立国会図書館デジタルコレクション)。2024年10月12日閲覧。
  2. ^ 『大日本紳士鑑』776頁(国立国会図書館デジタルコレクション)。2024年10月17日閲覧。
  3. ^ a b 『大日本紳士名鑑』鳥取県 22頁(国立国会図書館デジタルコレクション)。2025年1月1日閲覧。
  4. ^ a b c 『米子自治史』924、932頁(国立国会図書館デジタルコレクション)。2024年10月12日閲覧。
  5. ^ a b 『鳥取県議会史 別巻』330頁(国立国会図書館デジタルコレクション)。2025年2月28日閲覧。
  6. ^ 『国民日用便覧 明治43年刊』西伯郡之部3頁(国立国会図書館デジタルコレクション)。2024年10月12日閲覧。
  7. ^ 『米子経済九十年の歩み』77頁(国立国会図書館デジタルコレクション)。2024年10月12日閲覧。
  8. ^ 『帝国実業名宝 酒類、生酢、醤油、味噌之部』178頁(国立国会図書館デジタルコレクション)。2024年10月12日閲覧。
  9. ^ 『官報 1893年07月05日』官報 第3004号 42頁(国立国会図書館デジタルコレクション)。2024年10月12日閲覧。
  10. ^ 『日本全国諸会社役員録 明治29年』鳥取県480頁(国立国会図書館デジタルコレクション)。2025年2月22日閲覧。
  11. ^ a b 『陰陽八郡郡勢一斑』139頁(国立国会図書館デジタルコレクション)。2024年10月12日閲覧。
  12. ^ 『鳥取県議会年報 昭和57年』93頁(国立国会図書館デジタルコレクション)。2024年10月12日閲覧。
  13. ^ 『鳥取県議会史 下巻』332頁(国立国会図書館デジタルコレクション)。2024年10月12日閲覧。
  14. ^ 『人事興信録 第8版』ミ20頁(国立国会図書館デジタルコレクション)。2024年10月15日閲覧。

参考文献

  • 大蔵省印刷局編『官報 1893年07月05日』日本マイクロ写真、1893年。
  • 妹尾久造編『大日本紳士鑑』経済会、1895年。
  • 商業興信所編『日本全国諸会社役員録 明治29年』商業興信所、1896年。
  • 深田豊市編『島根鳥取名士列伝 中』博進館、1903 - 1906年。
  • 多納佐三郎編『国民日用便覧 明治43年刊』報光社、1910年。
  • 竹内伊四郎編『大日本紳士名鑑』明治出版社、1916年。
  • 﨏雨村編『陰陽八郡郡勢一斑』陰陽八郡時報社、1917年。
  • 商進社編『帝国実業名宝 酒類、生酢、醤油、味噌之部』商進社、1919年。
  • 人事興信所編『人事興信録 第8版』人事興信所、1928年。
  • 米子市編『米子自治史』米子市、1939年。
  • 鳥取県議会事務局編『鳥取県議会史 下巻』鳥取県議会、1954年。
  • 『鳥取県議会史 別巻』鳥取県議会、1975年。
  • 米子商工会議所編『米子経済九十年の歩み』米子商工会議所、1981年。
  • 鳥取県議会事務局調査課編『鳥取県議会年報 昭和57年』鳥取県議会事務局、1983年。



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