醸造手順
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/30 06:33 UTC 版)
静内地方における醸造手順を以下に記す。 サケカㇻシントコ(醸造用の行器)を清める。 鍋に水を張り、稗を煮たたて粥に炊く。硬さは、上に僅かに重湯が浮く程度にする。 炊けた粥を広げて、人肌程度に冷ます。 稗と同量のカムタチ(麹)をほぐす。 サケカㇻシントコの中で粥と麹を合わせて練る。 炉から熾き火を2かけら取り出し、アペフチ(火の女神)への祈りの言葉を述べつつサケカㇻシントコの中に入れる。これは、醸造の成功のため神の加護を願う儀礼である。 サケカラシントコにござを巻きつけ、上部を縛る。 1週間から10日放置し、その後は時折攪拌する。 祭事の前日にござを解き、燠を取り出して炉に返す。このとき再びアペフチカムイに祈りをささげる。 別の容器(シントコ)を用意して上にざる(イチャリ)を乗せ、ここにもろみを入れて漉す。
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