退職時特別昇給(たいしょくじとくべつしょうきゅう)
国家公務員が退職するさい、基本給のランクを引き上げることを退職時特別昇給という。退職金は基本給に連動して算出するので、基本給のランクを上げることで、結果的に退職金額を引き上げる仕組みだ。
国家公務員の給与は厳格な基準があって、通常は、それに基づいて昇給や減給が決まる。ところが例外として、20年以上の優良勤務者は、退職時に1号棒昇給できるという人事院規則が存在する。退職時には約9割の職員が慣例的に退職時特別昇給の適用を受けていた。
国家公務員の退職金は国民の税金で賄われていることから、この制度に対しては野党議員を中心に強い批判が出ていた。結局、人事院で規則の見直しを決め、1952年から実施されてきた特別昇給が今年5月の退職者から廃止されることになった。
一方、今回の人事院の措置によって平均で約24万円の退職手当の削減になるという試算もあって、国家公務員を中心とする国家公務員連合会からは制度存続を望む声が上がっているという。
(2004.04.05掲載)
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