輸租田とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > デジタル大辞泉 > 輸租田の意味・解説 

ゆそ‐でん【輸租田】

読み方:ゆそでん

律令制で、田租課した田。口分田(くぶんでん)・位田功田賜田など。→不輸租田


輸租田

読み方:ユソデン(yusoden)

律令制下田租納める水田


輸租田

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/03/14 17:22 UTC 版)

輸租田(ゆそでん)とは、律令制における田地のうち、課税方式の区分で収穫物の中から田租官物)を国家へ納めることが定められた田。これに対し、不輸租田とは田地の領主が年貢を取る田地で、国衙へは田租を納めないものを指す。

輸租田と不輸租田との区別は(ただし時期によって異なる):

概説

田租は大宝律令では1段につき2束2把、慶雲3年9月10日706年10月21日では1束5把に改められた。これは度量衡の変更によるもので実質的にはほぼ同量と言われている。毎年稲の収穫が終わる9月から11月にかけて輸租田から国衙に田租が納入された。また、これに付随して正税出挙が合わせて賦課された。これに対して田租を納めない田を不輸租田と呼ぶ(ただし、いずれにも属しない輸地子田(乗田・無主田・収公田など田租の替わりに地子を納める田地)も存在する)。

班田制の衰退とともに田地の課税方式自体が変質し、輸祖田と輸地子田が公田、田租と地子が租穀として一括把握されるようになった。租穀は1段につき3斗(6束に相当)が基準とされたが、実際の賦課は一定では無かった。それに対して11世紀に導入された賦課基準が公田官物率法であった。

権門所有の荘園内であったとしても、輸租田に該当する田地は田租が徴収された。しかし10世紀に入ると権門は、太政官符民部省符の認定により荘園内の大部分の田に不輸の権を獲得し、事実上の不輸租田とした。これを官省符荘と呼ぶ。これに対して輸租田の回復を目指して出されたのが荘園整理令であった。



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「輸租田」の関連用語



3
100% |||||


5
惸独田 デジタル大辞泉
100% |||||

6
諸司田 デジタル大辞泉
100% |||||


8
100% |||||

9
賙急田 デジタル大辞泉
100% |||||

10
不輸租田 デジタル大辞泉
100% |||||

輸租田のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



輸租田のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
デジタル大辞泉デジタル大辞泉
(C)Shogakukan Inc.
株式会社 小学館
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの輸租田 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS