誰も望まないアンコール
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/10/23 14:58 UTC 版)
「この気持ちもいつか忘れる」の記事における「誰も望まないアンコール」の解説
時は流れ、カヤは31歳になる。 仕事で再会した高校の同級生、斎藤と付き合うことになり、付き合ってしばらくした頃、空っぽな自分に人生を委ねようとする斎藤が哀れになり、自分の内面を明かす。斎藤は激しく怒り、二人は別れる。 カヤは、斎藤に対して自らの中にある本心を伝えなかったことは贖罪すべきかと考えたが一蹴する。人がすべての考えや行動を見せてくれなかったからと憤るのは身勝手だからだ。その時、自分がチカにした同じ行動を思い出した。斎藤の、カヤのすべてを知りたいという気持ちは愚かだと思ったが、チカへの思いがここにあったらそんな考えはできないはずだと感じ、チカへの気持ちが薄くなってしまっていることに気づく。 気持ちが薄くなったのは斎藤のせいではないかと考え再び斎藤に会った。斎藤は「私たちは特別なんだ、出会うものすべてが。だから忘れたんだよ」と答える。斎藤は「だからいま自分の心と大切なものに恥じない自分でいなくてはならない、悩んで苦しんでいまを積み上げていくことしかできない。それを繰り返したときにチカを好きだった自分が確かにいるって今ができる」とつなげる。この世界の色は戻らない。息苦しさは抜けない、許されてもいない。それでもこの世界にいても良いのだと言われた気がした。 のちに斎藤と暮らしていると、避難所でチカが歌ってくれた歌を耳にする。驚いたカヤはその歌を作ったアーティスト、安芸一歌と会い、彼女は確かにチカだと感じる。 カヤと斎藤は帰省する。カヤは父と兄に斎藤を紹介し、「俺の時間を使ってほんの少しでも沙苗のために何かができたらと思っている」と話す。
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