術後過灌流と過灌流症候群
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2013/12/23 06:18 UTC 版)
「過灌流症候群」の記事における「術後過灌流と過灌流症候群」の解説
術後過灌流は脳組織の需要をはるかに超えた脳血流の急激な術後増加と定義され贅沢灌流かつ高血流である病態を示す。血流の定量値で術前値の2倍以上の血流増加で術後過灌流と診断する。術後過灌流によって神経学的脱落症状を示すのが過灌流症候群である。過灌流症候群には片頭痛様の頭痛、顔面や眼球痛、痙攣、大脳半球局所症状があるが、最も重篤な症状が脳内出血である。術後過灌流による脳内出血の発生頻度は全症例中の1%と定率であるが死亡率は26%と非常に高い。また出血後生存できたとしても何らかの神経学的脱落症状をきたす可能性が高く、約80%の症例で日常生活に支障をきたす。また過灌流症候群をきたすとたとえ脳内出血を合併しなくとも術後半年以上にわたって認知機能障害が遷延する。日本の報告では脳内出血を来さなくとも過灌流症候群をおこすと約20%の症例で認知機能障害による日常生活動作の低下が認められる。CEA後約10%で検査場は術後過灌流をおこす。術後過灌流のみで過灌流症候群に至らなくとも一過性の認知機能障害を起こす。
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