蝶々 (シューマン)とは? わかりやすく解説

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蝶々 (シューマン)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/02/28 08:22 UTC 版)

蝶々』(Papillons)作品2は、ロベルト・シューマンが作曲したピアノ曲である。全12曲から成る。日本語で訳さず『パピヨン』とも呼ばれる。

概要

1829年から1831年にかけて作曲され、当時ピアニストとしての活動を始めた直後の作品である。シューマンの愛読書であるジャン・パウルの長編小説『生意気盛り』(未完)の「仮面舞踏会」の情景を読んだ際に着想したとされている。作品の中に、以前作曲したピアノ小品が引用されている。技巧や音楽的にシューマンのなかではやさしく弾きやすい。中級レベルでも併用可能。

構成

6小節の序奏と12曲から構成され、各曲には作曲者自身がつけた表題がある。演奏時間は約14分。

  • 序奏
  • 第1曲「仮面舞踏会」:ドルチェで提示される仮面舞踏会の旋律は、後の作品『謝肉祭』の第6曲「フロレスタン」に引用されている。
  • 第2曲「ヴァルト」
  • 第3曲「ヴルト」
    ヴァルトおよびヴルトは、小説に登場する双子の兄弟の名。ヴァルトは夢想家、ヴルトは行動家である。
  • 第4曲「仮面」
  • 第5曲「ヴィーナ」
    ヴィーナは小説に登場する女性の名。
  • 第6曲「ヴルトの踊り」
  • 第7曲「仮面の交換」
  • 第8曲「告白」
  • 第9曲「怒り」
  • 第10曲「仮面を脱ぐ」
  • 第11曲「大急ぎ」
  • 第12曲「終景と帰り行く兄弟たち」
    17世紀頃の「祖父踊り」の旋律(『謝肉祭』の終曲にも用いられている)と第1曲の仮面舞踏会の旋律が絡み合い、朝6時の鐘が鳴ると音楽はディミヌエンドしてppで終わる。

関連項目

参考文献

  • 『名曲解説全集11・独奏曲(中)』音楽之友社、1962年

外部リンク


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