蝋丸
読み方:ろうがん
- 蝋丸。淫薬の一。嬉契玉ともいふ。竜脳丁字などの刺戟薬にて作りしものにてりんの玉と長命丸とを兼ねて用をなすもの。「小犬つれづれ」に「さきの仲条流、ついたち丸、らうゑん、皆孕まぬ事を願ひ給へり」とありて「らうゑん」と呼び避妊に用ひしものならんか。文政八年版「俳諧〓」廿八に「蝋丸に貸す夜のかんざし」「蝋丸に鶴の卵わる音一つ」とあるによりて、推すに外皮を破りて中より薬を取出し使用するものと覚ゆ。又「女才学絵抄」の狂歌に「指先へつけて玉門くじるべし、薬まはらばむづかゆくなる」とあれば軟膏若くは粉末なるが如し。
- 又「嬉契玉」ともいふ。薬品にて丸くつくりしものにて「りんの玉」と「長命丸」とを兼ねて用をなすもの。避妊用の薬品。
- 江戸時代の避妊用を兼ねた催春薬の一。
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