鶯命丹
読み方:おうめいたん
- 寛永版の『人間楽事』を始め近世に至る迄の淫本中に閨中の秘薬として記するもの多し。其薬名には玉鎖丹、如意丹、西馬丹、人馬丹、陰陽丹、壮腎丹、鴛鴦丹、地黄丸、蝋丸、得春湯、遍宮春等数十あり。何れも支那伝来の薬法にして、鶯命丹も亦其中の一薬名なり。斯く其薬名異るといへども、要するに興奮性の刺戟剤にして、長命丸、女悦丸に均しきものなり。此淫薬使用の大害論は柳沢淇園の著『ひとりね』に詳なり。
- 鴬命丹。淫薬の名。「黄素妙論」「人間楽事」を始め近世に到る淫本の中に閏中秘薬を配するもの頗る多し。其の昔四つ目屋にて発売せし長命丸、女悦丸、地黄丸、蝋丸等は淫薬中著名なるものにして、多くは支那伝来の薬物を混入せし興奮性刺戟薬なり。柳里恭の「ひとり寝」に是等淫薬使用の大害論詳説されたり。
- 秘薬の一、『黄素妙論』に此種の薬名及び調合法をのせたり。酒井潔氏の『日本秘薬方』に詳し。
隠語大辞典は、明治以降の隠語解説文献や辞典、関係記事などをオリジナルのまま収録しているため、不適切な項目が含れていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ。
- 鶯命丹のページへのリンク