膣の微生物叢
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/08 13:33 UTC 版)
膣微生物叢は偏った構造を持っており、構成種の大半がラクトバシラス属に属する細菌である。一方でラクトバシラス属には様々な種が含まれており、個々人間でもラクトバシラス属内の種の多様性は大きく異なる。また、膣微生物叢の組成はpHの影響を受け、pHが高くなるとラクトバシラス属の減少が認められる。ラクトバシラス属は乳酸菌を産生することでpH3.5-4.5の酸性環境を整えており、これが膣を有害な病原体から守ると考えられている。細菌性膣炎は膣の疾患で、悪臭を伴う、白色粘稠の分泌物が症状として認められる。細菌性膣炎では、pHが上昇し、ラクトバシラス属が減少する一方で、Gardnerella vaginalisなどラクトバシラス属以外の細菌が増加することが知られる。
※この「膣の微生物叢」の解説は、「微生物叢」の解説の一部です。
「膣の微生物叢」を含む「微生物叢」の記事については、「微生物叢」の概要を参照ください。
- 膣の微生物叢のページへのリンク