老化における役割
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/14 15:32 UTC 版)
INK4ファミリーは、老化過程への関与が示唆されている。p16INK4aの発現は、齧歯類やヒトの多くの組織で加齢とともに増加する。またINK4a/ARF欠損動物では、加齢の特徴である、CD3(英語版)やCD28に対するT細胞の応答性の低下が緩和されることが示されている。さらに、Bmi1(英語版)欠損動物の神経幹細胞ではINK4a/ARFの発現が増加し、再生能力が低下することが示されている。しかし、この表現型はp16INK4aの欠損によってレスキューされる。このことは、p16INK4aを年齢ではなく生理学的な加齢のバイオマーカーとして利用できる可能性を示唆しており、またp16INK4aが老化のエフェクターでもあることも示唆している。その老化促進のメカニズムは、リンパ系器官、骨髄、脳など異なるさまざまな組織での自己複製能力の制限である。
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