繰り込み群と結合定数
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/01 20:52 UTC 版)
「ヤン=ミルズ理論」の記事における「繰り込み群と結合定数」の解説
繰り込み群の考え方から、着目するエネルギースケールによって結合定数が変化するという描像を得る事が出来る。 n f {\displaystyle n_{f}} 個のフレーバーを持つゲージ群の表現 r {\displaystyle r} に属するフェルミオンを含むヤン=ミルズ理論の1ループベータ関数は、 β ( g ) = − g 3 ( 4 π ) 2 ( 11 3 C 2 ( G ) − 4 3 n f C ( r ) ) {\displaystyle \beta (g)=-{\frac {g^{3}}{(4\pi )^{2}}}\left({\frac {11}{3}}C_{2}(G)-{\frac {4}{3}}n_{f}C(r)\right)} となる。ただし、 C 2 ( G ) {\displaystyle C_{2}(G)} は f a c d f b c d = C 2 ( G ) δ a b {\displaystyle f^{acd}f^{bcd}=C_{2}(G)\delta ^{ab}} によって定義される随伴表現における2次のカシミア演算子、 C ( r ) {\displaystyle C(r)} は表現 r {\displaystyle r} における生成子の行列表現の規格化定数 T r ( T a ( r ) T b ( r ) ) = C ( r ) δ a b {\displaystyle \mathrm {Tr} (T^{a}(r)T^{b}(r))=C(r)\delta ^{ab}} である。 量子色力学においては、 C 2 ( G ) = 3 {\displaystyle C_{2}(G)=3} で、 C ( r ) = 1 / 2 {\displaystyle C(r)=1/2} である。これは、フェルミオンのフレーバーが少ない場合のヤン=ミルズ理論が、高エネルギーでは相互作用が弱くなる(漸近的自由性)、と読むことが出来る。
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