絶縁体や半導体の場合
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/16 02:51 UTC 版)
絶縁体や半導体においては、フェルミ準位がバンドギャップ(禁制帯)に存在する(バンド理論参照)ため、価電子帯と伝導帯が近接していない。そのため、価電子にエネルギーを供給し、伝導帯までポテンシャルを引き上げるためには、金属と比較して大きなエネルギーが必要であり、一連の相互作用において、より多くのエネルギーが熱に変換される。 不純物を加えた半導体では、ドーパント(不純物)の原子を増やすことで、伝導帯に自由電子を供給したり、価電子帯に正孔を生じさせることで電荷担体密度が増大していくため、電気抵抗が小さくなっていく。不純物を大量に含ませた半導体は、電気的に金属に近づいていく。高温になると、熱によって励起された電荷担体が支配的になり、ドーパントの量はあまり関係なくなって、温度上昇に伴って指数関数的に電気抵抗が低下していく。
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