結論(検定結果)の述べ方
有意確率 P と有意水準 α の大小を比較して,以下のいずれかの結論を下す。
- P ≦ α のとき
結論は「帰無仮説を棄却する」
少し丁寧にいえば,「帰無仮説は有意水準αのもとで棄却された(P = 0.012)」
注:上の例で 0.012 は実際の有意確率の値(P 値)
数値は小数点以下3桁程度でよい
P 値が 0.001 より小さいときには,P < 0.001 のように書く
- P > α のとき
結論は「帰無仮説を採択する」
少し丁寧にいえば,「帰無仮説は有意水準αのもとで採択された(P = 0.073)」
注:上の例で 0.073 は実際の有意確率の値(P 値)
数値は小数点以下3桁程度でよい
帰無仮説が「2 群の母平均に差がない」,対立仮説が「2 群の母平均に差がある」とすると,
もし,有意水準 α= 0.05(5%)で両側検定を行って,有意確率が P = 0.007 であったとすると,「有意水準 5% のもとで,2 群の母平均には差がある(P = 0.007)」となる。
もし,有意水準 α= 0.05(5%)で両側検定を行って,有意確率が P = 0.126 であったとすると,「有意水準 5% のもとで,2 群の母平均には差があるとはいえない(P = 0.126)」となる。
後者の述べ方で,「2 群の母平均に差がない」といってはいけない。検定は,与えられたデータに基づく結論を述べるのであり,たとえばデータの数が少なかったから母平均に差があるということを積極的に言えなかったのかもしれない。そのような場合であっても,もう少しデータを多く集めれば母平均の差を検出できるかもしれないからである。
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