紐歯目とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > 紐歯目の意味・解説 

紐歯目

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/07 21:41 UTC 版)

紐歯目 Taeniodonta
保全状況評価
絶滅(化石
地質時代
暁新世 - 始新世
分類
ドメイン : 真核生物 Eukaryota
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 哺乳綱 Mammalia
亜綱 : 獣亜綱 Theria
下綱 : 真獣下綱 Eutheria
上目 : ローラシア獣上目 Laurasiatheria
: 紐歯目 Taeniodonta
Cope, 1876

紐歯目(ちゅうしもく、Taeniodonta)は絶滅した哺乳類の一グループ()である。帯歯目という訳語もある。暁新世初期から始新世中期にかけて、北アメリカ大陸のみに分布していた。体重5kg(初期の代表的なもの)から100kg以上(最大のもの)まで、体の大きさは多様性に富んでいる。

初期のものの代表格オニコデクテス(Onychodectes)は特殊化していない身体構造を有しており、また恐らくは雑食性であった。犬歯は巨大であり、 そして臼歯は高冠歯となっていた。身体構造は彼らが優れた登攀能力とオポッサムに似た生態を持っていたことを示唆している。

後期のものの代表格であり、恐らく最もよく知られた紐歯目であるスティリノドン(Stylinodon)は、大型の獣で、明らかに強固な頭部構造をしていた。上の切歯は長く、歯根を欠いていた。犬歯もまた大型化しており、(のみ)のような形に発達していた。臼歯は尖った形状であった。強力な前足には長く平らな鉤爪があった。スティリノドンの形態にはツチブタとの類似性があるが、歯の構造は明らかに彼らが植物食性であったことを示している。彼らはその強力な前足で植物の塊茎を掘っていたのであろう(ツチブタは同様に強い前足でアリやシロアリを掘る)。

紐歯目の、哺乳類の他のグループとの関係は不明確だが、同じように系統不明の絶滅群であるPaleoryctidaeやパントレステス類(Pantolestida)との類縁関係が指摘されることがある。大きなグループであるキモレステス目に帰属させる場合もあるが、キモレステス目は人為的な分類群である可能性があり、「未分類群のゴミ箱」として役立つに過ぎないとの見解もある。

ギャラリー

主要参考文献

  • T. S. Kemp: The Origin & Evolution of Mammals. Oxford University Press, Oxford 2005. ISBN 0198507615

外部リンク




英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「紐歯目」の関連用語

紐歯目のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



紐歯目のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの紐歯目 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS