粘性流と分子流
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/04 15:44 UTC 版)
平均自由行程は分子密度に反比例する。分子密度はそのまま圧力に比例関係なので圧力に反比例し、圧力が低下すると平均自由行程が長くなる。この平均自由行程λを真空装置の代表的な長さL で割った値Kn をクヌーセン数という。 K n = λ / L {\displaystyle Kn=\lambda /L} Kn が0.3以上、平均自由行程が真空空間の壁(例えば真空チャンバの壁)の間の距離の30倍より大きくなると分子同士の衝突ではなく殆どが分子と壁の衝突になる。このような領域を分子流領域(molecular flow region)という。 これに対して分子同士が十分衝突している領域(クヌーセン数<0.01)を粘性流領域(viscous flow region)という。粘性流領域の気体は連続流体として考えることが出来る。 クヌーセン数が0.01~0.3の間の場合は中間流領域(intermediate flow region)といい、分子流の性質と粘性流の性質が複雑に絡み合った振る舞いを示す。
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