第4楽章 Allegro molto
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/05 18:01 UTC 版)
「弦楽器と打楽器とチェレスタのための音楽」の記事における「第4楽章 Allegro molto」の解説
イ(長)調。舞曲風アレグロ。バルトーク本人は形式をA(譜例6)+B(譜例7)+A,C(譜例8)+D(譜例9)+E+D+F,G,Aと書いているが、下記の譜例でも明快なようにDはAの変奏であるなど、ロンド形式の要素が強い。 譜例6(主題A) 譜例7(主題B) 譜例8(主題C) 譜例9(主題D) 片方の弦楽器グループがイ長調の和音をピチカートでかき鳴らすのに乗って、もう一群が下降音型で提示するメイン主題Aが短くなったり、上下転回したりと何度も変奏されながら出現する。後半はバルトークがGと書いている第1楽章のテーマの音階が全音階に拡張された主題が登場し、チェロのカデンツァ風ソロを経て、テンポがめまぐるしく変わる中、熱狂的に閉じる。 以上のように全曲を通じて精密に技巧を凝らして作曲されているが、聴衆にはまったくそれを意識させない。バルトークのそれまでの民族音楽研究の成果が、バロック音楽のコンチェルト・グロッソを思わせる古典的な形式の中に昇華したバルトーク円熟期の代表作で、録音も多い。
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