第2楽章「秋に寂しき者」の問題
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/16 13:36 UTC 版)
「大地の歌」の記事における「第2楽章「秋に寂しき者」の問題」の解説
歌詞で唯一原詩が特定されていないのがこの「秋に寂しき者」である。 かつては銭起の「效古秋夜長(古の秋夜長に效(なら)う)」によるという説が一般的だったが、これは秋の夜の男女の相思の情を歌ったもので、「中国の笛」に収められている哲学的な詩の内容には程遠い。さらに、ベートゲが表記した作者名「Tschang-Ti」は漢字表記に直せばむしろ「張籍」ないしは「張継」であり、ベートゲは同じ「Tschang-Ti」の表記で張籍の「節婦吟」を忠実に訳して「中国の笛」に収めているので、このことからこの詩は張籍による可能性が高いと見られている。 しかし、遺された張籍の作品に該当するものが見当たらないことから、ベートゲによる追創作の可能性が指摘されている。
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