第1図からの変化
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/14 21:12 UTC 版)
△ 角銀歩 ▲ 飛銀歩第2図は △4四角まで △ 歩 ▲ 歩第1図は △3四同銀まで 第1図からは ▲3八飛 ▲2四歩、△同歩、▲3八飛(第3図) ▲3五歩から銀を繰り替える「準急戦」 といった手がある。 1.の▲3八飛に対しては△4五歩が振り飛車の常套手段。ここで△2二角とすると、▲2四歩、△同歩、▲4五銀、といった手段が先手からある。以下は△4三銀に▲3六銀や▲3二飛成、△同銀、▲4四銀~▲3三歩の攻めがある。△4五歩の場合は以下は▲3三角成、△同飛、▲8八角、△4六歩、▲3三角成、△同桂、▲3四飛、△4三金、▲3六飛、△4四角(第2図)とするのが定跡。▲8八角で▲5七銀引なら△4三銀と飛車交換を挑んで後手有利。以下は▲3三飛成、△同桂、▲3四歩に、△同銀、▲3一飛、といった進行がひとつ考えられる。 ただし、基本図で△5四歩とせず、△1二香を選択すると▲5七銀引のかわりに▲5五銀で居飛車有望。第2図まで手順は昔からある定跡だが、振り飛車が指せるとされている。以下は▲7七銀、△2七角、▲3七飛、△4五角成、▲4一飛、△5二銀、▲1一飛成、△2五桂、▲6一飛成、△同銀右、▲3二飛成、△3三金などの進行がひとつ考えられる。 △ 角銀 ▲ 飛歩二第4図は △3六歩まで △ 歩二 ▲ 歩第3図は ▲3八飛まで 2.の▲2四歩~▲3八飛(第3図)は2筋が突き捨ててあるため、居飛車の攻めは複雑になり、振り飛車側にも様々な手段が生じる。1.と同じく△4五歩から反発する手なら▲3三角成、△同飛、▲8八角、△4六歩、▲3三角成、△3七歩、▲同飛、△3六歩(第4図)と進む。 この形では二度目の▲3三角成に△同桂とすると▲3四飛、△4三金、▲2四飛と廻られてしまう。そこで成り角をとらずに△3七歩、▲同飛、△3六歩(第4図)と飛車を釣り上げる。これに▲同飛なら△4五銀、▲3五飛、△3三桂、▲同飛、△5六銀で振り飛車有利となる。そのため、第4図からは▲3四馬、△3七歩成、▲同桂としてお互いが飛車を手持ちにする展開となる。この激しい捌き合いから△3九飛、▲4一飛、△5一金引、▲2一飛成(替えて▲6一馬には△同金、▲6二金、△7七銀、▲同桂、△8九角、▲6八玉、△3五角から金を回収して後手優勢。)、△8八銀、▲同玉、△6九飛成、▲7九銀、△4六歩、▲6八金、△7九龍、▲同玉、△4七歩成と進んで、後手はつぎに5八の地点に金を打って速いので後手(四間飛車側)がいいといえる。他には第3図の△4五歩で2二角や△3六歩などが知られている。△2二角は1.と同様の▲4五銀が生じる。△3六歩の意味は以下▲同飛、△4五歩、▲3三角成、△同飛とし、▲8八角に△4六歩と銀をとるとやはり▲3三角成、△同桂、▲3四飛、△4三金、▲2四飛が生じるので、▲8八角には△3五歩と抑えるため。従って先手も▲3三角成△同飛に自陣角を打たずに▲5七銀とひき、後で▲8八角や▲2二角を狙うなど、以下難解な戦いが続く。 △ 歩 ▲ なし第6図は ▲3七桂まで △ 歩 ▲ なし第5図は △4三銀まで 3.の▲3五歩から銀を繰り替える戦術は、先手が第6図の形に組んで▲4五歩からの仕掛けを狙うものであるが、このように組ませてから仕掛けられると振り飛車側が不利になるため、実際には後手振り飛車側は第5図で▲3七銀引には△3四歩▲3五銀△4二角~△6四角など、また▲3七銀上には△3八歩▲同飛△4五歩などとして、第6図の陣形に組ませない順を進める。以下▲3三角成△同飛▲5七銀 △3五飛 ▲3六銀 △3二飛▲3五歩 △6四角 ▲2八角 △同角成▲同飛 △6四角 ▲3七角 △4二角などの進行ではさらに以下▲2六角に後手は△6四角とし、▲3七角に△4二角の繰り返しで千日手に持ち込むこともある。
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