秀忠との逸話
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/12 12:56 UTC 版)
秀忠が二条城を改修する際に高虎に城の設計図の提出を求めた。これを受けて高虎は2枚の設計図を献上した。秀忠はなぜ2枚の設計図を提出したのか、と高虎に尋ねると「案が一つしか無ければ、秀忠様がそれに賛成した場合私に従ったことになる。しかし二つ出しておけば、どちらかへの決定は秀忠様が行ったことになる」と申した。高虎はあくまで二条城は将軍が自身で選び抜いた案によって改築した物だとするために、2枚の設計図を献上したのである。これは将軍である秀忠を尊重するための行いであった。 秀忠も高虎を信頼し、御三家を交えての歓談などでしばしば高虎を招いている。高虎が亡くなる4ヶ月前の登城では、土井利勝を使いにやらせ、秀忠自身が三の丸まで出迎え、眼病の高虎が渡りやすいように廊下の曲がりを正す命令を出している。別れの際には「(廊下を)この通り良くしたので、明日もぜひ登城せよ」との言葉をかけて見送っている。高虎はこの厚意に感動し、涙を流している。
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