石破デモ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/10/27 16:23 UTC 版)
石破デモ(いしばデモ)では石破政権に対して行われたデモについて述べる。
左翼団体
2024年の石破内閣の発足直前に中核派によって国会の外で石破を打倒することを訴えるデモが行われていた[1]。
2024年10月7日に石破政権打倒と中国の侵略に抗議をするデモが行われた[2]。
2025年6月14日に中核派によって実施され、およそ600人が参加していた。日米同盟と石破政権を打倒することが求められていた。参加者が公務執行妨害で現行犯逮捕をされるという事態も起きていた[3]。
辞めるなデモ
2025年7月25日に石破が首相を続けることを求めるデモが行われた。そこでは石破の次に名前があがっている自民党の議員のことを極右やポピュリストであると批判していた。石破は野党とまともに話ができるということを評価していた[4]。デモを呼びかけた人は、石破の政治信条のすべてを支持しているわけではないし、政治家としてやってきたことには看過できないこともあるが、近年の自民党の稀な言葉が通じる政治家であるとしていた。ファシズムへの防波堤として引き続き頑張っていただきたいとしていた[5]。この時期は参議院選挙で大敗したために退陣は不可避な状況となっていた[6]。このデモには1200人が集まっていた[7]。このデモに参加するために新幹線で来たという人もいた[8]。
2025年7月28日に放送のアベプラのテーマはこのデモであった[9]。
8月1日夜の自民老本部前には印字された紙とペンライトを持った参加者が集まっていた[10]。デモは2週間連続で行われた。この日は台風が接近する日であったが数百人が集まっていた[11]。
このデモは8月6日に収録された西日本新聞のゆるり政治考Podcastのテーマとなっていた[12]。
8月8日には3回目が行われ、100人以上が集まっていた。続けることを求める声は自民党支持と野党支持の両方にあった[13]。
このデモは8月27日の毎日新聞ポッドキャストのテーマとなっていた。そこでは、参議院選挙で連敗してからは自民党内では石破を降ろす動きが顕在化している一方、世論調査では支持率が回復傾向にあるとのことであった。そしてこれを象徴するのがこのデモとのことであった[14]。
佐々木俊尚はこのようなデモが行われているのは、参議院選挙で自民党は負け、他の政党も壊滅的な打撃を受けたため、旧左派勢力が政権を握る可能性はほぼゼロで、その中で勢力を伸ばしているのが中道右派や右派と指摘する。このような状況では石破は左寄りに見えるため、そこに左派政党の人が望みを託しているのだろうとする。ケンドーコバヤシはこのデモに対しては、愛が無い応援のようで不気味に感じるとしていた。岸谷蘭丸は辞めるなら辞めればと疲れている人がほとんどではないのかとしていた[15]。プチ鹿島は石破辞めるなと思われているのには歴史認識問題もあるとする。参政党の議員が南京事件を否定するなどの中で、石破は歴史修正主義は何を意味するか分からないとしていたことなどから[16]。田原総一朗はこのデモは前代未聞で、若い世代が多いことが意外であったとする。これだけ期待されているのだから期待にこたえてほしいとした。田中秀臣は田原の意見に対して人数は少なく政治的偏りがひどいと批判した。早見雄二郎は、これだけ期待されているとは国会議事堂を取り囲むくらいになってから言ってくださいと批判していた[17]。
辞めろデモ
2025年8月31日に石破が総理を辞任することを要求するデモが首相官邸前で行われた。主催者発表によるとこのデモには4000人が集まっていた。参加者には石破によって行われた海外投資や、減税に否定的であるということなどが批判された。このデモは800メートルほどの長蛇の列となった。小学校6年生の児童がマイクを握って批判をするということもあった。この日にはデモに初参加したという人が相次いでいた。主催者は現在の政権は移民やグローバルばかりに向いて、日本人にはあまり目が向いていないことが一番大きいと指摘した[18]。デモに参加していたのは若者から高齢者までの幅広い年齢で幅広い職業であった。デモが行われていた周辺は警察による厳戒態勢が敷かれ、多くの人は国旗やプラカードを掲げていた[19]。TBSでこのデモが報道され、党内だけでなく有権者も二分する形となっているとされた[20]。このデモはトレンドに上がったが2分後には消えていたとのこと[21]。参加者は1万人ほどであったともされる[22]。デモへの呼びかけの投稿には、一定の割合で参政党支持と記されていた[23]。西田昌司は8月31日に行われたデモに対して、翌9月1日にコメントをしていた。そこでは、8月31日より以前に行われた辞めるなデモには複数の新聞やテレビで報道されていたのに対し、辞めろデモはほとんど報道されておらず無視されているとした。そしてメディアの報道体制を疑問視していた。そしてオールドメディアは正しい情報を国民に伝えておらず、自分たちが思う方向に政治を動かすことが仕事になっているということを指摘した。西田はメディアが誘導している方向というのはリベラルとしており、石破政権が戦後のリベラル体制そのものを守っていくという体制であるためにこのような報道が行われているとする[24]。後日に首相が退陣を表明したことについて主催者は、選挙で3連敗したことを踏まえて、責任を持って辞めるとは当然であるとした[25]。
脚注
- ^ TIMES編集部, ABEMA (2024年10月4日). “中核派全学連、初の女性トップ「共産党が右に寄っている」「巨大デモをもう一度作り出すことが課題」社会を変えるのに暴力は必要? | 国内 | ABEMA TIMES | アベマタイムズ”. ABEMA TIMES. 2025年10月27日閲覧。
- ^ kc-master (2024年10月12日). “石破打倒! 中国侵略戦争阻止! 10・21新宿反戦デモ”. 全国労働組合交流センター. 2025年10月27日閲覧。
- ^ “中核派活動家の20代女を現行犯逮捕 機動隊員を殴り公務執行妨害の疑い 中核派によるデモ行進参加中 警視庁公安部(TBS NEWS DIG Powered by JNN) - Yahoo!ニュース” (日本語). Yahoo!ニュース 2025年10月27日閲覧。
- ^ “「石破辞めるな」「石破がんばれ」…首相官邸前で続投求めるデモ”. 読売新聞オンライン (2025年7月25日). 2025年10月27日閲覧。
- ^ “「石破さん辞めないで!」異例の激励デモ 写真掲げ「イシバ」コール…官邸前に駆けつけた人たちの思いとは:東京新聞デジタル”. 東京新聞デジタル. 2025年10月27日閲覧。
- ^ Inc, Nikkei (2025年7月25日). “「#石破やめるな」 首相官邸前デモやSNS拡散、政治の右傾化を懸念”. 日本経済新聞. 2025年10月27日閲覧。
- ^ “官邸前で「石破辞めるな」デモ、主催者発表で1200人集まる”. カナロコ by 神奈川新聞. 2025年10月27日閲覧。
- ^ “「石破辞めるな」デモ参加者の素性 参政党と高市早苗氏の〝混沌タッグ〟を警戒”. 東スポWEB (2025年7月26日). 2025年10月27日閲覧。
- ^ 『総理は「冗談が一番通じない人」?「#石破辞めるなデモ」になぜ参加?当事者を直撃 - #アベプラ【平日よる9時~生放送】 - 企画 (ニュース) | 無料動画・見逃し配信を見るなら | ABEMA』。2025年10月27日閲覧。
- ^ “与野党支持者が集う「石破辞めるな」デモ 続投求める理由を聞いた:朝日新聞”. 朝日新聞 (2025年8月16日). 2025年10月27日閲覧。
- ^ “2週連続「#石破辞めるな」デモ 自民党本部前で数百人が「石破頑張れ」 主催者に聞いた…総理激励デモ参集を呼びかけた理由とは? | TBS NEWS DIG (1ページ)”. TBS NEWS DIG (2025年8月4日). 2025年10月27日閲覧。
- ^ “「石破やめるなデモ」ってどんなもの!? 自民党本部前のデモ参加者に突撃取材だ”. 西日本新聞me (2025年8月12日). 2025年10月27日閲覧。
- ^ “「石破辞めるな」 与野党支持者がデモに繰り出すわけ”. 毎日新聞. 2025年10月27日閲覧。
- ^ “ポッドキャスト:なぜ続く?国会周辺の「石破辞めるな」デモ 参加しているのは…”. 毎日新聞. 2025年10月27日閲覧。
- ^ TIMES編集部, ABEMA (2025年8月1日). “「石破やめるな」反自民なのに続投願うワケは?デモ参加者「あの人だけは信じられる」「唯一まともな議員が辞めれば、本当に腐る」 | 政治 | ABEMA TIMES | アベマタイムズ”. ABEMA TIMES. 2025年10月27日閲覧。
- ^ プチ鹿島 (2025年8月5日). “「高市政権だと極右になる」と「#石破やめるな」デモが起きたが…党内「保守派」に媚びを売り、戦後80年文書も見送った石破首相の“頭の中””. 文春オンライン. 2025年10月27日閲覧。
- ^ NAK (2025年7月27日). “田原総一朗氏「石破辞めるなデモは前代未聞」投稿に400万超表示も批判の声が続出”. zakⅡ. 2025年10月27日閲覧。
- ^ 慎平, 奥原 (2025年9月1日). “【動画】「石破辞めろ‼デモ」に長蛇の列、首相は留守も4000人がコール「辞めねば日本滅びる」”. 産経新聞:産経ニュース. 2025年10月27日閲覧。
- ^ “首相官邸前で「石破辞めろデモ」約4,000人集まる|NetIB-News”. 首相官邸前で「石破辞めろデモ」約4,000人集まる|NetIB-News. 2025年10月27日閲覧。
- ^ “官邸前で「石破辞めろデモ」 有権者も二分する形に 自民党内では“総裁選前倒し”めぐる動きが活発化”. TBS CROSS DIG with Bloomberg (2025年8月31日). 2025年10月27日閲覧。
- ^ “凄いの見つけた#石破やめろデモトレンドに上がっていたのに…2分後にはトレンドから消えている💦こ... - 草間やすひろ(クサマヤスヒロ) | 選挙ドットコム”. 選挙ドットコム. 2025年10月27日閲覧。
- ^ “「石破やめろデモ」とトレンド急落問題:SNSとメディアの分断を考える - おおさか佳巨(オオサカヨシキヨ) | 選挙ドットコム”. 選挙ドットコム. 2025年10月27日閲覧。
- ^ 政治班 (2025年8月31日). “「石破辞めるな」と高齢者、「辞めろ」と若者 自民党ゴタゴタの裏で首相支持率アップの奇妙な事態”. J-CAST ニュース. 2025年10月27日閲覧。
- ^ 産経新聞 (2025年9月2日). “自民・西田昌司氏「石破辞めろデモ」巡る報道姿勢に苦言「無視だ。『辞めるなデモ』は…」”. 産経新聞:産経ニュース. 2025年10月27日閲覧。
- ^ “石破首相「辞めろ」「辞めるな」デモ 訴えた人たちが見た退陣表明:朝日新聞”. 朝日新聞 (2025年9月8日). 2025年10月27日閲覧。
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