短三和音の正当性
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/09/07 00:57 UTC 版)
短三和音は長三和音のような音響的な根拠は持たない。しかし、下倍音という人工的な概念を導入すると、短三和音を長三和音と同じ方法で正当化することができる。関連:フーゴー・リーマン それぞれの音の音程に着目してみると、短三和音は 長三度(短六度) 短三度(長六度) 完全五度(完全四度) という音程から構成されていることがわかるが、これらはすべて協和音程である。音楽史的に見れば、伝統的な対位法ではこれらの音程しか許されていなかったため、必然的にこれらの音程を積み重ねた和音、すなわち、短三和音の基本形とその第1転回形が頻繁に使用されることとなり、これも短三和音が重要な和音として普及した一因であると思われる。とくに対位法において低音の完全四度が禁忌とされたことは、短三度と完全五度が最も重要な協和音程と認識されることにつながり、短三和音の普及に非常に大きな貢献をしたと考えられる。(←修正求む)
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