相対性理論による修正
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/18 08:40 UTC 版)
「運動の第2法則」の記事における「相対性理論による修正」の解説
ニュートン力学では、時間はあらゆる物体や空間について共通であると暗黙に仮定されていた。しかしながら、自然法則は相対性原理に従う(系によらず自然法則は不変)という考えの下では、もはや時間はすべてに共通する絶対的なものではなく、あらゆる系に固有のものとなる。 特殊相対性理論(特殊相対論)では、慣性系における自然法則の不変性が要請される。特殊相対論においては、ニュートンの方程式に現れる時間は絶対的なものではなく、その系の固有時と解釈される。すなわち基準時刻 t を固有時 τ に置き換えたものが(特殊)相対論的運動方程式となる。 d p d τ = G ( τ ) {\displaystyle {\frac {dp}{d\tau }}=G(\tau )} この運動量 p は速度 v := dx/dt ではなく、位置の固有時による微分に比例する。 p = m d x d τ . {\displaystyle p=m{\frac {dx}{d\tau }}.} 時刻 t は固有時 τ の関数として与えられ、運動量は連鎖律から p = m d x d t d t d τ = γ m v {\displaystyle p=m{\frac {dx}{dt}}{\frac {dt}{d\tau }}=\gamma mv} となる。ここで γ は以下のように定義される。 γ = d t d τ = 1 1 − v 2 / c 2 . {\displaystyle \gamma ={\frac {dt}{d\tau }}={\frac {1}{\sqrt {1-v^{2}/c^{2}}}}.} 質点の速さが光速より十分小さければ γ → 1 となり、ニュートン力学とほぼ同じ意味を持つ式となる。
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