相場の方法
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/11/03 15:35 UTC 版)
相場をたてる方法はほとんど米相場と同じで、毎朝四つ頃に、拍子木を打って開門を知らせると、門前の休憩所に待っていた相場役が入場して、立会を始める。十人両替の名代は、高場から場内を監視し、かつ売買を記帳する。立会は半刻か1刻で、拍子木を打って終了を知らせる。それでも立会をやめないときは水をかける。拍子木を打ったり、水をかけたりする雇人は、水方(みずかた)という。 銭相場は、金相場が終了してから行う。立会の方法は金相場と同様である。 金銭相場のたてかたは、金1両または銭1貫文を買うのに、銀何十匁何分何厘を要するかという意味で、双方とも銀目で呼ぶ。立会開始のときの相場を「寄付値段」、終了のときの相場を「引方値段」、1日中の最高最低値段の平均を「中値段」という。立会が終了すると、当日の相場を黒塗りの板に書いて、高場に掲示する。両替屋の手代は、さきを争ってこれを写しとり、めいめい得意先に行って、その店の相場帳に記入する。 売買においては、売方は売り一方、買方は買い一方であり、一人で両方はできない。相場は金1両でたてるが、売買高は100両以上に限る。売買は即日かぎりで、また通用金に限る。ただし、通用金以外の古金の売買も行ったが、これは外物、打物といった。 江戸への送金為替、いわゆる江戸為替の売買をもこの会所で取り扱ったが、これらは立会閉鎖後、二番で行った。
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