環境浄化への応用
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/17 04:25 UTC 版)
白色腐朽を起こす担子菌類が持つ、リグニンその他の芳香族化合物を分解する酵素の産生能力を応用し、バイオレメディエーションの一形態としてパルプの製造廃液などの浄化を行う試みがなされているが、ワサビタケについても、同様の観点に基づく応用研究がなされている。 一例として、ヨーロッパの地中海沿岸地方において重要な産業となっているオリーブ油の製造工程に伴い、搾油残査による水質汚染が問題となっているが、その排水にあらかじめ増殖させておいたワサビタケの培養菌体を加えて処理したところ、31日間の処理期間を経た後の排水中のフェノール系化合物の含有量は、菌体を添加する前の排水と比較して約42パーセントにまで低下したという。 また、ワサビタケが、ダイオキシン類の一種である2,7-ジクロロジベンゾ-p-ダイオキシンを分解する能力を示すという報告もなされている。
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