独特な中浜のボタモチ食い
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/19 04:57 UTC 版)
「中浜 (村上市)」の記事における「独特な中浜のボタモチ食い」の解説
まず、若手がボタモチを三平皿に2つずつ盛り配り、同時に豆腐汁も配る。各々に揃ったところで、当屋が挨拶しボタモチを食べ始める。このボタモチは石動様へのお祝いとしてのものであるので、原則食べ切らなければならない。また、配られたボタモチの中には前述した大量の塩が入ったものが紛れており、当たった数名の年長者は我慢しながらも食べ切らなければならない。ちなみに、誰にこのボタモチを配るかは事前に若手の間で相談してあり、例年参加者の幹部クラスに配られる。これは日頃消防組でどやされる立場にある若手が、鬱憤を晴らすためのものである。もちろん、これは慣例の為、後日この件について責められるようなことはない。 他にも特徴的なのは、参加者の中でその年に結婚した者や何かめでたいことがあったものに対して、多くのボタモチを食べるよう強要すること。もし該当する参加者が「満腹で食べられない」などと弱音を吐いた際は、数名の参加者が両脇を押さえ拘束し腹を出させて、そこにあらかじめ囲炉裏の灰で熱せられたスリコギを突きつけられる。すると膨れ上がった腹も火傷しまいと引っ込めるため「まだ食べる余裕がある」とされて、更にボタモチを盛られ食べるよう強要される。その間、それを見る他の参加者たちは手を叩き声援を送る。この一連の強要は、新婚の参加者などに気概を示してもらい期待に応えることで、村の人々に成長を認め、祝福し、子孫繁栄を願うという意味が込められている。特に他の村から婿入りした者に対しては一層厳しい。しかし、これに応えることで仲間の一員として認められ、祝福される。
※この「独特な中浜のボタモチ食い」の解説は、「中浜 (村上市)」の解説の一部です。
「独特な中浜のボタモチ食い」を含む「中浜 (村上市)」の記事については、「中浜 (村上市)」の概要を参照ください。
- 独特な中浜のボタモチ食いのページへのリンク